路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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《社説①》:自殺者2万人超 孤独・孤立対策の深化を

2022-01-31 02:04:50 | 【自殺・自殺願望・過労、職責による自殺・集団自殺、社会から孤独・孤立の現状】:

《社説①》:自殺者2万人超 孤独・孤立対策の深化を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:自殺者2万人超 孤独・孤立対策の深化を

 昨年の自殺者数が警察庁の速報値で2万830人に上った。11年ぶりに増加した前年をやや下回ったが、依然として高い水準だ。

 深刻なのは経済・生活問題に起因する自殺の増加である。特に「生活苦」は前年同期に比べ約1割増え、1000人近くに達した。 

 新型コロナウイルスの感染拡大で、非正規労働者やフリーランスが職を失うケースが相次いだ。

 政府の生活困窮者対策が十分に届いていなかった可能性がある。検証が必要だ。

 女性の自殺者はコロナ下の2020年に急増し、高止まりしている。「介護・看病疲れ」など家庭の悩みが増えた。問題点を洗い出さなければならない。

 自殺対策を考えるうえで重要なのは「孤独・孤立」の問題だ。

 コロナ下で人の交流が制限され、望まない孤独や社会的孤立が深刻化した。誰にも助けを求められず追い詰められた結果、自殺につながった可能性が指摘される。 

 「社会全体で対応しなければならない問題」。政府は昨年末にまとめた重点計画で、孤独・孤立をこう位置付けた。

 各省庁の200以上の施策を「相談・支援」「官民の連携強化」など四つのテーマに整理した。

 だが、列挙しただけでは意味がない。限られた予算と人材を生かすため、省庁の壁を越えて取り組む必要がある。似た政策は統合し、強化すべき施策に重点配分するなど実効性を高めるべきだ。 

 現場の声を反映させることも欠かせない。

 生活困窮者を支援するNPOに「死にたい」という訴えが寄せられるなど、対応に苦慮するケースが増えている。どこにつなげばいいのかが分からないまま、救えないことがあってはならない。

 「支援のつなぎ目が切れ目」にならないよう、政府が主導して対策の深化を図るべきだ。適切な専門機関や担当部署を民間団体に伝える、「つなぎ役」に特化した窓口の設置も検討課題となる。

 日本は先進国の中でも自殺者が多く「自殺大国」と呼ばれる。

 状況を改善するには省庁の縦割りを排し、民間と連携した体制作りが求められる。不安を抱える人に必要な支援が届く社会を目指したい。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月31日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 


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