「ザ・インタビュー」の上映を予告する看板を設置する映画館の支配人(23日、米南部ジョージア州アトランタ)=AP
【ニューヨーク=稲井創一】ソニー傘下のソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)は23日、北朝鮮の金正恩第1書記暗殺を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」を25日から米国で上映すると発表した。公開見送りを「間違い」とオバマ米大統領に批判されたことなどを受け方針を撤回する。
SPEのマイケル・リントン最高経営責任者(CEO)は23日、「多くの映画館が『ザ・インタビュー』の公開を決めたことをうれしく思う」との声明を出した。SPEによると、公開劇場は200以上に上るという。オバマ米大統領は同日、SPEが公開を決めたことを「歓迎する」と評価した。シュルツ米大統領副報道官が声明で発表した。シュルツ氏は「米国は表現の自由を最も重視する国だ。ソニーと劇場のおかげで人々は映画を見るかどうか自分で決めることができる」と指摘した。
上映するのはカリフォルニア州やジョージア州などで映画館を運営する中小業者が中心。大半が25日から公開する予定。SPEは劇場以外でも同映画を鑑賞できる方法を引き続き検討する。「ザ・インタビュー」を巡っては、ハッカー側のテロ予告を受け、米国の映画館が上映中止を相次いで決めた。SPEも17日、配給の見送りを決定した。オバマ大統領は映画の公開見送りはテロに屈することになるとして19日の記者会見でSPEを批判していた。SPEの映画公開を巡り、現時点でハッカー側からの反応はみられない。(引用ここまで)
ソニー 「金正恩暗殺」一転公開へ オバマ氏称賛 主演俳優「自由が勝った」 (1/4ページ) 2014.12.25 07:00
12月23日、米フロリダ州ジャクソンビルの映画館で、「ザ・インタビュー」のポスターを掲示する女性=2014年(AP)【拡大】
米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)がハッカー攻撃などを受けて、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記(31)の暗殺を謀るコメディー映画「ザ・インタビュー」の公開を中止した問題で、SPEは23日、映画を米国内の複数の劇場で限定公開することを明らかにした。シュルツ大統領副報道官は「オバマ大統領は称賛している」との声明を発表した。
AP通信によると、映画は当初予定の25日から、ジョージア州アトランタやカリフォルニア州ロサンゼルスなどの数百の独立系映画館で公開される。米CNNは約190の映画館で上映されると報じた。現時点では、全米展開する大手映画館チェーンでの上映予定はないが、今後、検討・決定する映画館が増える可能性もある。
シュルツ副報道官は「米国は表現の自由を最も重んじる国だ。ソニーと映画館の決断により、人々は映画を観賞するかどうか自分で選択でき、政府は歓迎する」と強調した。
オバマ米大統領 公開中止を「間違いだった」
SPEに対するハッカー攻撃では、幹部や社員の個人情報やメールなどが大量に流出。25日の公開に合わせてテロ予告の示唆もあったため、SPEは公開中止を決めた。これに対し、「テロに屈するのか」「表現の自由はどうなるのか」といった批判が多く寄せられ、バラク・オバマ大統領(53)も公開中止を「間違いだった」と批判した。米捜査当局はハッカー攻撃に北朝鮮が関与していると断定している。
SPEのマイケル・リントン最高経営責任者(54)は声明で「表現の自由を抑圧しようとした人たちに立ち上がっていることを誇りに思う」とした。共同監督で主演のカナダ出身俳優、セス・ローゲンさん(32)はツイッターで「人々の声が届いた。自由が勝った」とつぶやいた。
ハッカー側はSPEが当初、公開中止を発表した際に「非常に賢明だ」とし、映画を公開しなければ情報流出は止めるとしていた。公開されることになり、犯行をエスカレートさせるかが注目される。(ロサンゼルス 中村将、ワシントン 青木伸行/SANKEI EXPRESS)
代替予定「チーム・アメリカ」
≪代替予定「チーム・アメリカ」 アマゾンで売り切れ≫
英紙デーリー・テレグラフは23日、米国の反テロチームが北朝鮮の金正日総書記(当時)の企てから世界を救うストーリーを描いた人形劇映画「チーム・アメリカ」(2004年公開)のDVDが米ネット通販大手、アマゾン・コムで売り切れになったと報じた。米CNNが23日発表した世論調査でも、北朝鮮を「非常に深刻な脅威」と見なす米国民が42%に達し、イランなどを抑え最も多かった。金正恩第1書記についても84%が「嫌い」と答え、他国指導者を上回った。
いずれも米政府がSPEに対するサイバー攻撃を北朝鮮の犯行と断定したことが影響しているとみられる。デーリー・テレグラフは、こうした米国内の世論に押される形でSPEも映画「ザ・インタビュー」の公開決定に踏み切ったと伝えている。
「チーム・アメリカ」はSPEが「ザ・インタビュー」の公開中止を決定した直後、一部の映画館で代わりに上映する動きが出て話題となった。この結果、アマゾンで1389位だったDVDの売り上げがわずか数日で53位に上昇。アマゾンのコメディー映画部門の売り上げで5位を記録しているという。
73%が北朝鮮の脅威を重大視 CNN世論調査
また、CNNの世論調査で北朝鮮やイラン、ロシア、中国、シリア、キューバの各国について米国にとってどれほどの脅威か尋ねたところ、北朝鮮に次いで「非常に深刻な脅威」との回答が多かったのはイラン(35%)で、シリア(28%)、中国(26%)がこれに続いた。北朝鮮は今年3月の調査より9ポイント上昇し、「やや深刻な脅威」と答えた人を合わせると73%が北朝鮮の脅威を重大視していることが分かった。この6カ国の指導者の中で、金第1書記の次に不人気だったのはキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(88)、次いでロシアのウラジーミル・プーチン大統領(62)。金第1書記に好感を持つ人も1%いた。
調査は今月18~21日に行われた。(SANKEI EXPRESS)(引用ここまで)
金正恩氏暗殺映画「ザ・インタビュー」、25日公開へ=韓国ネット「日本の天皇暗殺映画を制作しろ」「テロが心配なら中国で上映を」配信日時:2014年12月24日 17時40分
23日、米メディアによると、米映画製作大手ソニー・ピクチャーズエンタテインメントは、金正恩第1書記の暗殺をテーマにしたコメディー映画を25日に公開すると発表した。この報道を受け、韓国のネットユーザーはさまざまなコメントを寄せている。
2014年12月23日、米メディアによると、米映画製作大手ソニー・ピクチャーズエンタテインメントは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の暗殺をテーマにしたコメディー映画「ザ・インタビュー(原題)」を、当初の予定通り25日に公開すると発表した。同社は、自社に対するサイバー攻撃があったことや上映予定の映画館に対するテロ予告があったことから、17日に公開中止を発表。しかし、この決定には各方面から批判が相次いでいた。 この報道を受け、韓国のネットユーザーはさまざまなコメントを寄せている。 「今年最後にして最大のヒット映画になりそうだ。金正恩が雑巾になる日まで世界的な注目を集め続けてほしい。韓国でも上映してくれ」 「ソニー・ピクチャーズによるノイズマーケティング効果はすごい」 「YouTubeで拡散してればもっと破壊的な注目を集めていただろうに、もったいない」 「金正恩のコメディー映画ひとつを掲げて世界で注目を集め、中国と米国の捜査協力を促すことで関係改善させて、宣伝して金も稼いで。ソニー・ピクチャーズは偉大だ」 「米国にいる奴隷化した韓国人たちよ、米国の主敵TOP3に北朝鮮がいる事実を忘れてはいけない」 「ソニー・ピクチャーズは、日本の天皇暗殺やオバマ暗殺映画を制作すればいい。サイバー攻撃よりも、相手国の元首暗殺映画の方が、もっと罪深い」 「北朝鮮によるテロ攻撃を懸念するなら、中国で上映すればいい。まさか金正恩が中国でテロを遂行するなんてことはないだろう」(翻訳・編集/久保)(引用ここまで)