国立能楽堂の納涼能公演で、宝生流の「橋弁慶」を観る。
弁慶と牛若丸が五條橋の上で出逢う、わかりやすい曲だ。
一般に流布している伝説では、夜な夜な五條橋に出没して侍の刀を奪うのが弁慶で、そこへ現れるのが牛若丸、となっている。
しかし謡曲では、橋で人を襲うのが牛若丸で、それを迎え撃たんとするのが弁慶、と立場が逆になっている。
演能前の解説によれば、弁慶と牛若丸の伝説がつくられたのは室町時 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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