迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

見れば清水の眺めかな。

2018-06-04 19:55:50 | 浮世見聞記
太陽の照り返しがしばらく続ひた坂道から、ようやく木陰に入ると、そこの道端には紫陽花が咲ひてゐた。 その涼しげな色は、 今日の暑さで煮立ったやうになった私の心に、 一服の清涼をもたらした。 目的地へは遠回りになるが、この坂道を選んだことは誤りではなかったと、私は自身をもった。 さうだ、この坂道の頂きには水飲み場があった。 涼しく休めるベンチもあった。 陽は長い。 目的地には、日 . . . 本文を読む
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