求めやすひ値段ゆゑによく買って行く、こしあん団子の“異変”に気が付く。
「団子が、わずかに小さくなってゐる……!」
わずかだが、確実である。
ひどく裏切られたやうな気がした。
税金が上がると物価は決まって便乗値上げ、そして品質は、このやうに貧弱化していく。
浮世の景気が回復などしていないことは、このこしあん団子がちゃんと示してゐる。 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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