四月の訪れと共に、それまでの櫻が散りはじめた。今日の花が明日には緑の衣を纒ふ。櫻はとくに、その変はり身が早いやうだ。そして、入れ替はるやうに私の好きな櫻──牡丹櫻が咲き始める。世では一般に“八重櫻”と呼ぶが、私は“牡丹櫻”と呼ぶはうが好きだ。牡丹櫻をもって、私はその年の春を知る。道に咲く菜も、いまが目に美しい。浮世では、もはやどこが發祥地なのかすら不明な疫病が、ヒトを次々に時世狎れによる不感症へと . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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