迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

袖と袖との露なみだ。

2021-04-11 08:09:00 | 浮世見聞記
早朝のラジオ放送で、寶生流の「千手」を樂しむ。


數年前、水道橋の舞台で同流の同曲に素晴らしい“奇跡”を観た、思ひ入れ深い名曲。

以来まう「千手」は観なくてよいとさへ思へるやうな、そんな現實には起こり得ないことを現實に起こす魔力が、能舞台に潜んでゐる。



「千手」の如く、男女の出逢ひが一期一會ならば、その魔力も一期一會。


いまは耳で、それを待つ。


だいたい「待つ」といふことは、時間が長いと相場が決まってゐるのだから。







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