いきなり抗原検査器を渡され、緊張する。
だうも私の行動範囲内に“怪しき”が現れたらしいが、そのためなのかは分からない。
唾液を採取して容器に戻し、すこし待つ。
結果は「陰性」。
心底、安堵する。
日々確認の感染者數は減少してゐることになってゐるが、根本的な感染要因は確實にいまも根強く存在してゐる──だから集團感染が収まらない。
一時は絶滅したかと思はれた電車内での“ゲホちゃん”も、この頃は息を吹き返しつつある。
場所によっては、来春に予定と云ふ催しの、参加者を募集してゐるところもある。
規模の大小はともかく、“第六波”はあり得ると感じざるを得ない。
感染症の専門家なるものが得意になって宣ってゐた「いまが正念場」とは、
まさに“いま”なのではないか……?