國立劇場の傳統藝能情報館にて、「国立劇場所蔵 上方浮世絵展」を觀る。
國立劇場が長年にわたりコツコツと蒐集してきた上方浮世繪より、嵐家のご先祖に重點をおいて觀ていく。
(※展示物の撮影可)
上方劇壇の名門だった嵐家も明治頃までが全盛期で、大正時代には四天王寺に立派なお墓を残して、今は昔となりぬ。
その後は興行會社の意向により、何度か名跡の復活は行はれたが結局は振るはず、五代目のときに前進座へ走り名を成した豊島屋だけが現在残る唯一の血筋なるが、それもいまや末危うし。
門弟筋として嵐家につながる末葉を自負してゐる私としては、師家の昔日を傳へる貴重な資料遺産を養分に、私一代であらうとその末葉を枯れさせてなるものか、と強く思ふ。