『GoToトラベルキャンペーン』なる現今最高の愚策、まだ始まってもいないうちから「アレはダメ、コレもダメ」とガタつきだして、案の定とんだ「GoToトラブル」となりにけり。
すっかり振り回された全國各地の観光地からは怨嗟の聲が騰がってゐるが、日々深刻化してゐる支那病菌の感染擴大に對しては、事の元凶にも拘はらず全く黙殺してゐる様子に、私はむしろ驚愕す。
観光業のいまの大苦境は、これまで“観光公害”に指定されるまでになったガイジン旅行客ばかりを相手にし、頼りきり、國内旅行者には「おカネ落としていかないからねェ……」と見向きもしなかったツケでもある。
まう少し自國民を大事にしていれば、「困った時はお互ひ様」もあったらうが、今さら「ニホンジン観光客をターゲット」云々などしたところで、せいぜいアタマの使へない尻輕どもが喜ぶだけ、付け焼き刃にもならぬ。
目先の利益ばかりでソロバンを弾ひた、當然の結果だ。
それにしても、つひ先日までこの愚策を推奨し、「ワタシは八月に温泉旅行に行きますヨ」と得意気だった永田町論がご専門の老風見鶏、今やすっかり歯切れの惡い有様はいい面の皮、さすが風見鶏の面目躍如たるものがある。