地元の紅葉がわずかに色づき始めた。
見頃は来週末以降だらうか。
前半の妖美さ、後半の鬼凄ぶり、その変化の妙で好きな曲だ。
見頃は来週末以降だらうか。
紅葉と云へば紅葉狩、同名の謠本を開いて久々に吟ずる。
前半の妖美さ、後半の鬼凄ぶり、その変化の妙で好きな曲だ。
と同時に、残念な思ひ出のある曲でもある。
あれはいつの頃やらん、女聲がひとり混ざる地謠に、私も座らされたことがある。
惡い予感通り、不協和音のみっともない舞台となった。
オンナは魔モノ──
まさにこの曲にある通り。
以来私は、謠ひはひとり吟じて樂しむことに決めた。
樂しみのために生きてゐる私にとって、樂しみが樂しみでなくなるやうなことは、絶對に赦し難かった。
だから女聲やそれが混ざるやうな能樂を、私は決して認めていない。
そもそもさういふものは、無いのだから。
「恥ずかしながらも 袂にすがりとどむれば……」
この箇所は、
いつもむつかしい。