迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

平和への糸口は理解することにあり。

2017-08-08 07:31:56 | 浮世見聞記
横浜開港資料館の、「横浜の西洋人社会と日本人」展を見る。

現在(いま)は官公庁舎やオフィスビルが建ち並ぶかつてのヨコハマ外国人居留地に、ビジネスで移り住んだ外国人と、ビジネスを求めてやってきた日本人との交流の有様が、外国人側からは手紙で、日本人側からは浮世絵で、それぞれ紹介されてゐる。

外国人が書き残した手紙からは、その土地で生きていくためにその土地の文化を理解しやうとして努めてゐる様が窺へ、また日本人は浮世絵師が遺した作品から、外国人を正確に写し取ることで、その社会と正面から向き合おうとしてゐた様子が窺へる──多分に好奇心もあったであらうが……──。

大佛次郎の「霧笛」に描かれてゐるやうなこともあったにせよ、国と文化の違ひは、冷静さと、理解力と、折り合ひが解決の源であることは、間違ひない。


それが叶はぬとなると、お互ひに武器を持つしかなくなる。


しかしそれを避けることが、各国共通の“文化”といふものだ。
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