迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

たましいとなりしのちも…。

2012-10-08 10:18:36 | 浮世見聞記
国立能楽堂で、金春流の「井筒」を観る。 相思相愛の若い男女が、互いに見つめ合う姿を、この曲では、 「さながら見みえし…」 と、うたう。 見みえし。 見見えし。 男が女を“見”つめる。 女が男を“見”つめる。 本来は「見えし」だ。 しかしここでは、あえて“見”を連ねることで、二人の想いをひとつに表現している。 “見見えし” 恋と云うものをこれほどまで簡潔に、且 . . . 本文を読む
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