バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

失敗から学ぶ

2015年04月20日 | 日々の出来事
気持ちのコントロールの話が続きますが。
それだけ最近感情的に複雑になってる(良くも悪くも)ってことなのかも...。


バスケのお迎えに行って着替えるのを待ってたら、「眼鏡踏まれて壊れちゃった~。」と大泣きのバンビ。
見ると片方の鼻当てのところが欠けて、フレームも歪んでいた。

家では外したら眼鏡スタンドに入れるように決めてるけど、時々ソファに置いたり、ベッドサイドに置いたりして何度も注意したことがある。
踏んだというのは障害児の高校生だけど、そういうことわざとするような子じゃないし
きっとバンビがその辺に置きっぱなしにして誤って... ということだったんだろう。

だからつい「また置きっぱなしにしてたんでしょう?」と言ったら
「僕は悪くない~。」
もう涙と鼻水でぐしょぐしょ状態に...。

半日以上運動してかなり疲れていたこともあったと思うけど
「高い眼鏡なのに(←いつも私がそう言ってるからだと思うけど。)どうしよう。
 よく見えなくて、自転車にぶつかって転んじゃう。
 来週の遠足にも行けないかも。えーん、今すぐ直してよー。」
もう悪いことばかり妄想して、自分で自分をプチパニックに追い込んでるカンジ。


とにかく、涙と鼻水を拭いてやって 少し気持ちが落ち着くのを待つ。
「先生にさようならをして、とにかく家に帰らなきゃダメでしょ?」
それはバンビもよくわかってるので、何とか帰る支度を終わらせた。

先生に眼鏡が壊れたことを報告したら、お忙しいのに時間を取ってバンビに向き合ってくれた。
踏んだ人を責めたりしない、置きっぱなしにしたバンビを叱るわけでもない。
何が問題だったか、どうしたら良かったかを一緒に考えてくれて
次回からは眼鏡ケースを持参し着替えの時は必ずそこに入れる という約束をすることになった。

そうだよねー。それこそまさに”失敗から学ぶ”
失敗を次に活かす指導だよなぁ。
ありがたさを実感する。


この話には実は続きがあって

泣き続けるバンビと歩いていたら、奇跡的に駅までの道の途中に眼鏡屋さんを発見!
下町の老夫婦がやってる昔ながらの「メガネサロン」
店頭でお客さんとお茶を飲みながら世間話してるようなところに割り込んで
眼鏡を直してもらった。

「僕は何年生? 泣かなくてもいいのよ。今直してあげるから。」
といろいろ話しかけてくれる店主のおばあさんにも泣いているので答えられないバンビ。

私はそういう時「知的に遅れがあるので...」とやんわり伝えたりするんだけど
そしたら「うちにも障害のある孫がいるんですよ。」ってなことになり
その場にいたお客さんの老夫婦も 実は元学校の先生ということで
「この子達はみんな素直で一生懸命ですよねぇ。」なんて話をすることに。

待っている間、店主のおばあさんが「ほら、これあげるから、もう泣かないのよ。」と
バンビの口にチョコレートを入れて、私にもくれたので
こういう時「いや、この子はカロリー制限があってこういうのは...」とは言わず
ありがたくいただいておくことにする。

バンビが最後まだひっくひっく言いながら「ありがとうございました。」と言ったら
4人で拍手をして「僕、偉いわねー。」と誉めてもくれた。
「またいつでも寄ってね。」の言葉と共に送り出してくれたのもありがたかった。

バンビは眼鏡が直ったのと、チョコをもらったのと、誉めてもらったのですっかり機嫌を直し
「来週の遠足、アスレチックだから頑張る~。」なんて言っちゃって。
現金なヤツです。
まぁ、泣いちゃってごめんなさい とちゃんと反省もしてたから赦すけど。

もちろん、帰宅したら早速リュックに眼鏡ケースを入れたのは言うまでもない。
いろんな経験を積んで、親がカバーしてやれるうちに失敗も繰り返して
そこから多くのことを学んでくれたらいいな と思う出来事だったなぁ。

メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com
コメント (4)
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