バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

食の問題 生活の問題

2015年05月16日 | 問題行動
何度か書いているけど バンビは今のところ盗み食いはしない。
でも、小さい頃から知っているお友達にそういうトラブルが出始めたと聞いて、そのママ友も落ち込んでいたけど
それは私にとっても相当ショックだった。

ずっとこのままいけるかも と、親なら誰でも思いたいけど
でも、今日大丈夫でも 明日も大丈夫という保証はないんだよね... それがPWSなんだってこと。悲しいけど。

これって 親の育て方もそりゃまったくないとは言わないけど、絶対にそれだけじゃなくて
だって就学したら寝る時間除いたら家にいる時間より家以外で過ごす時間の方が多くなるし
だから学校とかの家庭以外の環境から受ける影響も大きいと思う。
それに何より持って生まれた本人の資質 というのが、やっぱり大きいと思うんだよね。


成人の方で 食の問題、食以外の問題がかなり深刻な状況になっている方もいるとは聞いている。
そういう話 小さい子のパパママには聞かせられない という声もある。

うーん、でもどうなんだろうなぁ...。
まだ生まれたばかりで 障害を受容できてない時期は確かにそうかもしれないけど
ある程度 子どもとの生活が確立してきたら
そういう話も少しずつ耳にしておいた方が 心の準備ができていいんじゃないかなという気もするんだよね。
PWSなら誰にでも、いつかは来るかもしれないことだから。

ママ友も ”高学年くらいから出始めるとは聞いていたけど、まさかうちの子も...”と思ったそうだ。
でも、事前にいろいろ話を聞いていたから良かった と言っていた。
そりゃーショックはショックでも、心の耐性がついていてちゃんと受けとめることができたんだと思う。


大体ねー、この子達はほんとにかわいそうだよね。
子どもなら大抵おなかすかせて、家でおやつ探して勝手に食べちゃうなんてこと割とありがちじゃない?
それを PWSの子は人一倍おなかがすくのに常に食を制限されて、勝手に食べれば”盗み食い”って言われて
まぁ、仕方ないんだけど、でもかわいそうだよねー。
まずはそこのところをちゃんと受けとめてあげないとなぁ って、常々思っている。


バンビは今のところ、3食+おやつをちゃんと自分の分もらえれば、それ以上食に関しての執着を見せることはあまりない。
その代わり、その自分の分が確保できないかも となった時の必死さは尋常ではないものを感じさせる。
だからこそ 私もちゃんと食べさせる。(当たり前だけど)
そこは保証してやらないと と思っている。

それにうちは元々私の適当な性格もあり、食に関してあまり制限をかけてはいない。
カロリーも測ったことことないし、代替食もやってない。
炭水化物や甘いものは控えめにしているけど、食べさせてないわけじゃないし
タンパク質と野菜類はむしろしっかり食べるようにしている。

その代り運動させることは一生懸命やってきた。
運動する機会を与え、運動できる身体を作って、身体を動かす楽しさを教えてきた。
”シュッとしたカッコいいお兄さんは素敵”と憧れを植えつけて(笑)本人自ら一生懸命運動するように育ててきたんだよね。

今のところ それは成功していると言えるかもしれない。
バンビはおなか周りはポチャッとしてるけど肥満じゃないし、背も伸びてるし(これは遺伝的要素大)側彎もない。
だから食に関することではそんなに困っていないんだよね。
でもこれもたまたま今は って話にすぎないけど。


じゃあ、バンビの場合 何に困っているかと言えば
まぁ 勉強がほんとにできないことはこれも仕方ないとして(実際かなり深刻だけど)
あとは うるさいこととか こだわりとか かなぁ...。

これも まだ子どもが小さいうちはピンと来ないと思うし、大したことないように思うわれるかもしれないけど
尋常じゃないおしゃべりやこたわりは なかなか手ごわくてやっかいなもの。


うちは特に乗り物関係はどうしようもなく気になるらしく、バスの大きさや色、運転手さんのこと、発着の時間にはほんとーにうるさい。
同じことを何度も何度も繰り返し言ったり聞いたりするから(本人も見通しが立たなくて不安なせいもあるんだろうけど)
こっちもイライラして、つい「うるさいよ。ちょっと黙ってて!」と言ってしまうこと度々。

あと、苦手はこと、できないことが多いから余計グズグズするんだろうけど
とにかく何をするにも時間がかかるー。
できるだけ待ってやろうとは思いつつも、これまたついイライラして「早くしなさい。」を連発。

これも、子どもなんてみんなそうだよー って言われそうだけど
とにかく尋常じゃないから。一緒に生活するとほんと大変だから!(笑)


でもまぁ、まだね。経済的損失を与えられるとか、人様にご迷惑をおかけするとか そいうことじゃないから
まだいいのかもしれないけど...。


ただ、こういう生活の問題を直そうとしても、それはもう無理なんだと思う。
だって、それがプラダーウィリー症候群だから。
そういう症状を緩和する対処方法はあると思うけど、根本的には治らないよね。
本人以外の周りがうまく折り合っていくしかない。

だから、親が煮詰まって爆発する前に周りの助けをうまく借りるといいと思う。
うちはデイサービスとか移動支援とかで支援員さんに見てもらうことでレスパイトになってるし
スイミングやミニバスケもそう。
見守ってもらうと同時に一緒に育ててももらっている。

だからと言って、ずっと預けっぱなしとかで他人任せにして逃げてるわけでもなく
根幹のしつけの部分とか人格形成の部分は親として向き合ってやっているつもり。


プラダーウィリーはやっぱり難しいよね。
一筋縄ではいかない。
でも、彼らも好き好んでそうしているわけではないんだってことは忘れないでおきたい。
うまく付き合うコツを周りが会得して 何とか平和的・友好的関係を育めたら...。

メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com

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8 コメント

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Unknown (さとこ)
2015-05-16 21:28:28
ほんとに難しい病気ですね…
まだまだこれからの事ですが、意外と一年が早く、もしかしたらあっという間かもしれませんし、色々と覚えていきます。
盗み食いと呼ばれるものは、小学校高学年ぐらいから多いのですか?
一般に言う成長期ぐらいからでしょうか。
成長期だとしたら、確かにただでさえお腹空きますよね…
返信する
Unknown (マーチ)
2015-05-16 21:29:36
こんばんは。
最近、いろんな感情がぐるぐる行ったり来たりの日々を過ごしていましま。

盗み食い…これだけ聞くと、本当にドキッとしてしまいますよね。
そして、PWSと宣告され、ネットで目にした時、ショックでした。
あ~、これからどんな人生になるんだろう…
この子のこと、私は受け止められるのか…
愛せるのか…って。

私としては、先輩ママさんやパパさんの話、お聞きしたいです。
と言っても、一人で聞く勇気はありませんが。
一番は主人と一緒に聞きたい。
あと、同じ状況にあるママさんやパパさんと。

もしかしたら、絶望を味わうかもしれません。何でこんな子産んでしまったのかなんて思うかもしれません。
でも、一番苦労するのは本人であって、私たち家族が一番の味方であり、理解者であり、本人を受け止める存在でありたい。

そのために、何ができるのか、どんな工夫が必要なのか、どうゆう心持ちでいた方が良いのか…話をお聞きするなかでヒントがあるような気がします。

現実と向き合うのは怖いですけど(;_;)


息子は、5ヶ月を過ぎた頃から、口から飲む量が増えて、最近、脱チューブに成功しました
嬉しい半面…病気であることが嘘のように思えてしまうんです。でも、嘘じゃないんだと現実に戻され、とても胸が苦しくなってしまいます。そんなこんなで、最近、メソメソしてました。

食についても、そろそろ家族みんなで考えていかなきゃなって。
大人は、数十年かけて食習慣が形成されてきたわけで、それを変えるのは、実はかなりのストレスなんじゃないかと、心配しています。
義両親との同居で、おやつやらカップラやら、とにかく食べ物の買いだめ、目につく所への保管…
少しずつ、息子との生活を意識して、変えていかないと。

あ~、まとまらない文です。
いつか、お会いしたいです。
返信する
先日はありがとうございました。 (まいママ)
2015-05-17 09:32:35
飲み会では沢山お話しさせて貰えて、久々にバンビ君ママとゆっくり話せてとても嬉しかったです。

お熱も下がったようで、安心しました。私も携帯は見ないで話に夢中になってしまうタイプなので、こまめにチェックしないとな、と思いました。

ここに書かれてる事、まさに最近経験したばかりで、4~5歳位からこだわりやお喋り、しつこさが酷くなるよ、と先輩ママさんから聞いていたのに、小さいうちは静かで可愛いくて、そんな事とても信じられないわ、なんて高を括っていたんです。半年位前その状況が訪れて、本当に参ってしまいました。聞いてたのに、まさかうちの子もそうなるとは、とまいの症状がなかなか受け入れられませんでした。

PWSだって日々あまり考えずに過ごしていますが、要所要所で、これから何が起こるかを想定しながら、私もまいに対して耐性を付けていかなければならないな、と思ってます。

頂いた資料、夫にも読んで貰いました。来月の学校公開も一緒に行く予定です(^-^)
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さとこさん♪ (suzu)
2015-05-18 14:47:52
盗み食いと言う言葉がちょっとキツいですよね。
ここで書いてるのは お店のものを盗むということではなく、いわゆる自分のものでないものを食べるということで、記事にも書いたとおり、それを他の子がやって果たして”盗み”と言われるのかどうか...
PWSゆえにいつも監視されているのは、仕方ないんだけど本人の気持ちを考えたらかわいそうな話ですよね。

で、その盗み食いは大体高学年くらいから出始めるとよく聞きます。
健常児でも中学年からはギャングエイジと呼ばれるくらいで、仲間の影響が強くなり、親や先生に反抗し始めたりします。
思春期にさしかかってきて、いろいろ不安定になるんでしょうね。それも成長には必要な過程なのかもしれません。
PWSの場合は、もちろん成長期でおなかがすく というのもあるとは思いますが、そういうメンタルの不安定さが食や問題行動に出やすいんだろうと感じています。

親も心を強くして、少しずつそれに対処するノウハウを身に着けていく必要があると思うんですよね。
返信する
マーチさん♪ (suzu)
2015-05-18 15:00:17
チューブ取れたんですね。
それだけでも随分、気持ちが軽くなりますよね。良かったです。

私も普段はバンビの障害のことなんて意識してないんですよね。
うちはバンビしか子供がいないせいもあり、12年も経つとバンビのそういう特性ももう日常的なことになってきているので。
そういう意味では「時間」がいちばんの、強力な味方であり助っ人なのかもしれません。
そして人間、イヤなことは忘れるし、何にでも慣れるし、強くなってもいくし、それが救いであるとも思っています。

先のことを考えるといろいろ不安でたまらないと思うけど、それより今の、この平和で楽しい赤ちゃん期を親子で満喫することをお勧めします。
子どもってほんとすぐ大きくなるから、そういう時期は貴重ですよー。過ぎちゃうと二度と手にできない宝物の時間です。

ただそういう中でも、将来に向けて少しずつ準備をしたり勉強をしたりしていくといいかもしれません。
ほんとにおうちが近かったら、会っていくらでもお話するのにね。でもPWSは一生のことだから、いつかそういう機会もあるでしょう。
それにもし良かったら親の会に問い合わせて、近くにそういうお話ができる先輩ママさんがいるかどうか聞いてみると良いかもしれませんね。
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まいママさん♪ (suzu)
2015-05-18 18:12:55
先日は私も楽しかったです。
唐突に帰ってしまってごめんなさいね~。久しぶりの発熱なんで焦りました。

この「問題行動」のカテゴリを振り返ってみたら、調度バンビが幼稚園の頃にたくさん記事を書いているんですよね。
でも、今思えば バンビも親と離れて幼稚園という社会に入り、当時言葉でのコミュニケーションはまだ覚束なく自分の思いをうまく伝えられない、自分は他の子のようにうまくできないことがたくさんある という状況の中、彼なりにいろんな葛藤があり、ストレスも感じていたんだろうなぁと思います。バンビの不可解な(私にとってはですが)行動は、きっとその表れだったんだろう と今なら思いやる余裕もあるんですけどね。(笑)

テレビやいろんなメディアを見ていても、健常児でも中間反抗期とか、小1プロブレムとかいろんな名称を付けられた問題行動があるみたいですよね。
親はみんな子育てにそれなりに不安を感じているようだし、きっと悩みのない子育てなんてないんだと思います。
でも、こういう時はこうするといい っていう子育てのノウハウみたいなものがもしあるのなら(万人に共通して効くかどうかは別として)親はそういうことを学んで、上手に子どもと接することができるようになれたらいいんだろうな。
PWSにはPWSの、そういう子育てノウハウみたいなものがあるのかもしれないし、そういうのを蓄積して親の共通認識にしていけたらなぁと漠然と思っています。

就学は大きなハードルですよね。でも、きっとご縁のあるところに落ち着けると思いますよ。健闘をお祈りしてます。
って、うちも中学就学を控え他人事じゃないんですけどねー(笑)お互いに頑張りましょう!
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盗食について (yukiパパ)
2015-05-30 13:17:23
15才になる、PWSの男の子の父親です。
随分前なのでハッキリとは覚えていませんが、確か…、食事制限を始めた、小学校低学年から始まったように思います。
ただ、盗食に気づくたびに叱ったことや、全部ダメではなく、時間と量を決めて繰り返し教えることで、今はほとんどなくなりました。
また、ストレス発散に何か一つ好きな事、出来れば長く続けられる物があると、良いのではないかと思います。ちなみに、yukiは水泳を見つけました。
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yukiパパさん♪ (suzu)
2015-05-31 22:34:19
コメントありがとうございます。

盗食を含めたPWSの問題行動については本当に個人差がありますよね。
小学校低学年くらいで悩んでいる親御さんも確かにいらっしゃるようだし、でも、盗食をしない子もいるようなんですよね。
対処法についても この子にはこれが良かったけど、他のお子さんではうまくいかない とかあって、それがPWSの難しさだなぁと感じます。

でもおっしゃるとおり、ストレス発散&食以外に関心を持てる何かがあるといいですよね。
yukiくんも水泳やっているんですね。うちの息子も毎週のスイミングのレッスンは楽しみにしています。
やっぱり運動は小さいうちから習慣づけておいた方がいいのではないかと思います。水泳のように個人でもできること、ダンスのようにみんなでも楽しめること、いろいろなことに挑戦する機会を与える。親にできることの1つではないかと考えています。

またyuki君の様子を教えていただければ、ありがたいです。
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