医療ミステリ大事典？

　梅雨って、梅雨って……天然パーマの敵だわ！
　と毎年のように思うネーさです、こんにちは。

「こんにちわッ、テディちゃもォ、てんぱァー！
　でもォ、もゥ、あきらめましたァのでスゥ！」

　諦めの悪いネーさが本日ご紹介いたしますのは、
　はい、こちらです、どうぞ～！


　
　　　　　　　　　　――　ジェネラル・ルージュの伝説　――


　
　著者は海堂尊さん、’０９年３月に発行されました。
　副題に『海堂尊ワールドのすべて』とあります。
　御本の前半部分には
　小説『ジェネラル・ルージュの伝説』が、
　後半部分には
　海堂さん御自身による
　『自伝風年代記』や『自作解説』、
　登場人物表と相関図、
　医学用語解説のページも収録されていて、
　実に多才、いえ多彩ですね。

　読みどころは、やはり、
　映画化された『ジェネラル・ルージュの凱旋』の前日譚であり、
　剣道にうちこむ医学生さんたちを描いた
　『ひかりの剣』の後日譚である
　『ジェネラル・ルージュの伝説』と申せましょう。

「ネーさ、ややこしィでスゥ～」

　えーと、つまり、
　『ひかりの剣』と『ジェネラル・ルージュの凱旋』の間に
　この『ジェネラル・ルージュの伝説』があるんです。

　東城大学医学部付属病院の救命救急センター部長、
　速水晃一（はやみ・こういち）さん。
　彼がなぜ《ジェネラル・ルージュ（血まみれ将軍）》
　と呼ばれるようになったのか、
　その仔細が『伝説』で語られます。

「ふむふむッ、
　はやみせんせェはァ、にんきものォ、なのでスよッ」

　女性読者さんたち、
　それに病院の看護士さんたちからも
　熱い視線を注がれる名ドクター速水将軍誕生の秘密とは――

　『チーム・バチスタの栄光』で活躍した
　グッチーこと田口先生と、速水先生は同級生です。
　ある日の夕刻、
　当直の当番になった医師一年生のふたりは
　怖ろしい事態に遭遇することとなりました。
　デパートで大規模な火災が発生！
　多数の怪我人が搬送されてくるのは、
　ここ、東城大学医学部付属病院！
　でも……ベテランの先輩医師さんたち、
　医局責任者の教授さんたちとも
　連絡が取れません。
　何台もの救急車のサイレンが、
　患者さんの悲鳴が聞こえるというのに……

「わうゥッ、どうしようッ！！」

　速水先生の神技？を体感できる
　強力でエンタな中編を
　海堂さんファンの方々は、ぜひ！
　『バチスタ』を読んでいない御方にも
　おすすめの入門書ですよ～♪

「わらえるゥかいせつもォ、ぜひッ！
　ぷふふゥッ、でスよッ」