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2019/07/03
岐阜市内の公立中学に通う3年生の男子生徒が転落死したとみられる問題で、
男子生徒の担任は「クラスでのいじめ」が書かれたメモをシュレッダーにかけて
廃棄していた可能性が高いことが明らかになりました。
「担任が個人名が書かれた資料と言うことで、シュレッダーにかけて廃棄したと思われる。
他人には隠蔽の意図はなかったが、一体の重みを軽くとらえていた。
(メモの情報が)共有されていれば、防げた可能性が高いと思っている」(岐阜市教育委員会)
岐阜市教育委員会は、5日午後3時から会見を開き、
志望した大生徒の担任が、
「クラスでいじめ」が書かれたメモを他の生徒から受け取りながら
情報共有せず、
シュレッダーにかけて廃棄していた可能性が高いと説明しました。
この問題は3日朝、岐阜市のマンションの駐車場で
市内の公立中学に通う3年生の男子生徒が
だいたい骨と骨盤を折って倒れているのが見つかり、
生徒はその後、出血性ショックで死亡しました。
岐阜市教育委員会は3日の会見で、死亡した男子生徒が今年5月、
給食で同級生から嫌いな食べ物を押し付けられたことがあり、
その際他人の聞き取りに対して男性とは「いじめの認識は無い」と回答したとの説明しました。
その後の調査で、他人には今年5月末頃
「クラスでのいじめ行為」を書いたでもが生徒の同級生から提出されていたことがわかりました。
メモはルーズリーフ1枚で、死亡した生徒に対して他の生徒がひどい態度を取ったり、苦手な食べ物を入れて、好きな食べ物をとっていくなどの行為が書かれていたと言うことです。
教育委員会は5日の会見の中で、
担任がメモをもとに死亡した男子生徒やその他の生徒に指導を行い、
その後担任は指導が終わったと思い
メモをシュレッダーにかけた可能性が高いと説明しました。
***
担任の先生1人で対応してはいけないということなのでしょう。
反省として、1人の担任の先生だけのせいにして終りにせず、
先生が情報共有すること、
先生の協調、連携体制を整えることを
真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
「学ぶ事は愛情である」と先日のブログに書きました。
こうしたいじめ自殺問題があるたびに
どうして、防げなかったのか⁈
私たち大人は、深く反省し、子どもの気持ちについて学ぶ必要があります。
悲惨な事件のたびに思い出すのは、大津中学2年生いじめ自殺事件です。
以下の本でも、私たちは、反省し、学ぶことができます。
「大津中二いじめ
自殺学校はなぜ目を背けたのか
共同通信大阪社会部 PHP新書」より抜粋
***
2011年10月11日。
全学時間帯の午前8時過ぎ、大津市の公立中学2年の健二(13)は、自宅マンション14階の手すりを乗り越えた。眼科に通い慣れた中学校の敷地が広がっていた。
廊下にスポーツバッグが置かれ、手すりにはおよそ10メートルにわたってテアトがあった。
落ちる場所を探していたのだろうか。
それともためらっていたのだろうか。
学校で言う神田にけしかけられていた「自殺の練習」。
加害者の1人は「いよいよ本番行ったか」と言い放った。
(中略)
アンケートには「先生はいじめに気づいていた」と指摘する声もあった。亡くなる6日前に健二が殴られた時、先生は仲裁に入っている。「お互いにやっていること。大丈夫」と答えたので「喧嘩」と判断したと言う。
暴行を受けても笑を浮かべる健二を見て、多くの同級生も深刻な状況は想像できなかったようだ。
「仲が良かったのか?悪かったのか?とても不思議な関係だった」と答えた生徒もいる。
父が説明を求めて何度も学校に足を運んだ。
「殴られて(本心から)ヘラヘラしてるやつ何かありますか。みんなと仲良くしたいから「いじめに遭っている」「助けて」なんて本当の事は言わない」