喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『南のくにに雪ダルマ』

2023-01-18 13:01:08 | 本・雑誌
今、読んでいる何冊かの本のうちの一冊。



『南のくにに雪だるま』(木割大雄著・1996年・邑書林刊)です。
二十数年前に出たもの。川柳人の中野友廣さんにお借りしている本です。
著者の木割大雄さんは俳人。

本の見返しにこのような言葉が。
←クリック。

  いちゃりばちょーで(出会えば兄弟)
    2200キロメートルの友情
               木割大雄

  北海道のユーコちゃんから
  沖縄のユーコちゃんへ
  雪だるまのプレゼント。

  ゆったりとした友情は
  ある日の熱情から生まれました。
  人と人とが
  不思議な縁で結ばれて
  とうとう
  2200キロメートルの友情が
  育っていったのです。
  一人の琉球舞踊家が
  アイヌの人たちと踊りたい―
  そう思いつめて
  実現した
  アイヌ古式舞踊との共演。

  そのいきさつを
  聞いてください―


ということで、この本はアイヌと琉球が舞踊を通じて交流する話。
差別が根底にあって重い話でもあるのですが、プロデュースする木割さんの人間性豊かな人柄とその筆致であたたかく読ませます。
添えられた中野さんのメッセージにこうあります。
「私は私なりに読んで、その昔、感動したものです。」と。
わたしは今、半分少し読んだところです。
読み始めは少々退屈だったのですが、読み進むにつれ、木割さんの人間性に魅かれて行き、感動が徐々に迫ってくる感じです。
中野さんはわたしに木割さんの魅力を知らせようと思われたのですね。

追記 上のブログを書いてからも読み続け、今、大きな感動と共に読み終えました。3時間です。
途中、165ページにこの本を貸してくださった中野友廣さんの名前が登場しました。
《仲村米子さんへのプレゼンターは、園田学園の職員、中野友廣さん。彼を指名したことにも理由がある。五年前、私に仲村米子さんを紹介してくれたのが中野さんだったのだ。》仲村米子さんはこの本の主人公ともいうべき主要な登場人物。そうか、そうだったのか、でした。



『コーヒーカップの耳』木割さん読めばどう思われるだろうか?


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『空が魔』

2023-01-18 12:43:49 | 本・雑誌
先に読み終えたいた本、エッセイ集『空が魔』(由良力著)です。



表紙絵は先年お亡くなりになった力さんの夫人、佐知子さんの手になるもの。

本文の中にはチラチラと佐知子さんも登場しますが、具体的には語られてなく、
「○○の旅に妻と行った」とか、「妻は用事があって先に帰国した」という程度のもの。
ちょっと残念です。佐知子さんの姿は見えません。
エッセイの半分以上(?)は旅行の話。ほぼすべて海外旅行の体験記です。
貴重な体験をしておられます。
学校の教師や教授をなさっていたということで、ゆとりのある休暇が取れて、長い時には一ヶ月以上もの旅もあります。
そういえば佐知子さんの詩にも異国でのものがありました。
わたしには叶わぬことです。
因みにこの本の発行日は2022年11月30日になっていますが、これには意味がありそうです。
ただそのことについてはここでは書かないでおきます。
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「リヴィエール」186号

2023-01-18 11:01:58 | 
神戸の詩人永井ますみさんからお送りいただいた。



『リヴィエール』186号です。
永井さんのエッセイ「マイブーム・金柑の甘露煮」を読んで「あらら」と声が出ました。
自宅の庭に実った金柑で甘露煮を作る話。
今朝ちょうど、うちの隣の地蔵さんの境内の金柑を近所の世話人の一人が脚立をつかって収穫したとこでした。

これは永井さんの詩「洟をかむ音」です。
←クリック。

小さな分校から中学へ進む時の緊張感が方言を交えて表現されています。
たしか永井さんは鳥取が故郷。わたしもルーツが山陰にありますので、懐かしい匂いがします。

ほかの同人さんも、みなさん分かりやすい言葉で書かれていて馴染めます。

『コーヒーカップの耳』 おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。

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