次に書くものの参考にこの本を引っ張り出して来た。
和田英子さんの『風の如き人への手紙』です。465ページの大冊です。1998年発行。
わたし、この本、恵投されたのか購入したのか忘れましたが、神戸のホテルでの出版記念会に出席しました。和田さんはこの本のことも含めて後に兵庫県文化賞を得られました。惜しくも今年亡くなられましたが、うちの店にも何度かご来店頂きました。
けど、この本のこと、宮翁さんは評価なさいませんでした。小林武雄と中野繁雄の扱いがご不満だったのです。この二人のこと、翁は人間的に疑問符をつけておられます。
そのうちの中野繁雄の書簡の写真も掲載されています。
この中野の詩集『象形文字』に盗作作品が含まれていることをわたし翁からお聞きし、そのこと昨年『KOBECCO』に「剽窃」と題して詳しく書きました。
『風の如き…』の中の中野に関する箇所、改めて注意深く読んで見ると、中野の卑しさが…。それに対する富田砕花師の対応もなるほど。