テレビのニュースでパリパラ金メダル一号の日本人選手のことを見ていて「凄いなー」と思った。
競泳の鈴木孝幸選手。
右手両足に大きな障碍がある。それであのスピードで泳ぐ。
それで連想する話があった。
最近読んだ出久根達郎さんの『人に麗句あり』の中の「大石順教」の項。
是非読んでください。きっと感動します。見事に簡潔で美しい文章です。わたしは知らず知らずのうちにその文体を真似ていることがあります。もちろん敵うはずがありませんが。
特にここ。
「何でも自分でされるというが、お手洗いはどうされるのか、と問われ、あなたが両手を切ってきたら教えてあげる、と笑って答えた。」
「笑って」というのが凄いです。
ところで、出久根さんだが、この本を送って下さったときの謹呈票に書き添えて下さっている言葉にわたしは涙する思いでした。
これは病後の字です。お元気な時の出久根さんは素晴らしい字を書く人です。
余人には読めないでしょうが、わたしにはわかるのです。
大変な中で書いて下さっていて、ありがたいことです。
最近いただいたお手紙ではもう少し分かりやすい字で書いて下さっていて、順調に快復されているようです。
お体大切にして頂きたいです。来
『コーヒーカップの耳』 おもしろうてやがて哀しき喫茶店。