服部誕さんの『失せもんめっけもん』(服部誕著・編集工房ノア刊)です。
表紙装画が面白いですね。尾柳佳枝さんの絵だそうです。
わたしは服部さんの短編小説が好きなのですが、これは詩集です。
読後の感想を書こうと思うのですが、表紙帯文にすべて書かれているような気がします。
「ことば」がテーマになってますが、背景はセピア色。
わたしが生きてきた昔の世界と重なります。
そして言葉の運び、リズム自体がセピア色と言っていいのかも。
だからわたしは懐かしさを伴って大いに共感します。
三点ご紹介しましょう。
「コトバ」という言葉に注目。
深読みかもしれませんが、皮肉がたっぷり。
全編こんな感じで24篇。
それぞれの「コトバ」について、読者それぞれが自分なりに楽しめばいいのかと。
著者も思いっきり面白がって書いておられるようだし、読む者もこの趣向を思白がればいいんですよね。
服部さん、楽しい詩集でした。ありがとうございました。
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