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続・コーヒーカップの耳 10

2018-12-18 12:44:53 | 続・コーヒーカップの耳
続 コーヒーカップの耳

10「給食係」

小学校五年生でした。ぼくの家は貧しかったんです。 給食費も遅れがちでした。でも ぼく ええ恰好して いくら自分の好きなものが出ても 自分より人の方を多く盛るようにしてました。ある日 大好物のイチゴジャムが出たんです。ぼく ちょっとだけ ほんの ちょっとだけ 分かるかどうか 分からんぐらい多めに ぼくの皿に盛ってしまったんです。と その時です。「Sちゃんがようけ入れた!」という声が上がったんです。しかもその声が 広がって 教室全体の声になって行ったんです。気がついたらぼく 教室から飛び出してました。それ以降 ぼくは 給食係をすることは 決してありませんでした。
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