喫茶 輪

コーヒーカップの耳

逸見さんが

2021-01-14 09:30:52 | 喫茶・輪
昨日、逸見さんの奥様からハガキが。
ご主人の憲一さんが昨秋、お亡くなりになったと。
コロナ禍の中、また大切な人が静かに逝かれていた。
逸見さんは、拙詩集『コーヒーカップの耳』(編集工房ノア・2001年刊)の紹介記事が新聞に出た時に、本屋で購入して来店してくださった人。
20年来のお客様である。
最初、「輪」には似合わない恰幅のある紳士がお見えになって、「この人、なに者だろう?」と思ったのだった。
お話を聞くうちに大きな組織の中で重要な働きをしておられた方だとわかり、「逸見さんの人生を取材させてください」とお願いしたこともある。
しかし、拒否された。
神戸の異人館の画家、小松益喜とも親しくしておられたとのことで、「若い時に相撲を取ったこともある」などとお聞きした。
ほかにも、この本。

『逸見東洋の世界』(岡山文庫)を戴いたのだが、東洋は憲一さんの曽祖父。
その東洋、明治正宗と称された刀匠で、明治になって廃刀令が出た後は美術彫刻の世界に進み「鬼か神か」と呼ばれるまでになる。
テレビ番組「美の巨人」でも特集されたことがあるが、その作品は大英博物館に収蔵されているほどのもの。
もっともっとお話しをお聞きしたかったが、一昨年、ドリアン助川さんのイベントを「輪」で催した時に来てくださったのがお会いした最後となった。

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