喫茶 輪

コーヒーカップの耳

雪からの連想

2021-12-31 16:57:31 | 懐かしい話
但馬に大雪警報が出ているとのこと。

昔、子どもだったころのことを思い出す。
和田山の母親の実家に行っていた時、外に積もっている雪を、都会育ちの私は珍しくて、家の中に持って入って、雪だるまを作っていた。田舎の家は入ったところは結構広い土間である。
何の問題もないと思っていた。
ところがそれを見た祖父が怒った。
「欣史はなんちゅうことを!」と。
せっかく乾いている土間が水浸しになってしまう。
怒られた当たり前だ。

田舎ではわたしは祖父に怒られた思い出ばっかりだ。
わたしの最も古い記憶もそうだった。終戦直後、納屋で見つけた日の丸で遊んでいたら、「ケンペーさんが来るぞ!」と叱られた。当時、怖い人の代名詞がケンペーさんだった。
終戦直後は日の丸は禁忌だった。だから隠してあったのだ。

もう一つ怒られた記憶。
夕方、近くのお宮さんで遊んでいて、大きな蛙を見つけた。
ヒキガエルだったと思う。
「これはガマガエルだ。持って帰ったら喜ばれる」と思った。
でも手では持てない。大きすぎる。そして気持ち悪い。
太い木の枝を見つけて、それで転がしながら苦労して家に連れて帰った。
褒められると思ったが、怒られた。
「欣史がまた!」と。

先に「怒られた思い出ばっかりだ」と書いたが、それは本当ではなく、もちろん楽しい思い出もある。
初孫ということで可愛がられたことはまちがいないのだから。しかし、なぜか怒られたことは強く覚えている。

遠い昔の佐一爺さんの顔を思い出している12月31日である。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『遠慮深いうたた寝』 | トップ | 2022年初詣 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

懐かしい話」カテゴリの最新記事