お昼時である。
数人のお客さんが入って来られ、その後、車を運転して来られた北条さんが入って来られて、大きな声で「今そこでお婆さんんが『たすけてーっ』てゆうてはります」と。
出てみると、20mほど西の溝に仰向けに倒れておられる。そして、わたしを見ると「たすけてーっ」と手を振られる。S川さんだ。溝にお尻がはまって起き上がれない。まるで亀がひっくり返ったみたいに。
手押し車を押していてこけたのだと。店におられた他のお客さんも出て来て遠巻きに。
助け起こして、家内と二人で支えて家まで連れて行ってあげた。
胸を強打し足も傷めておられる様子。
大体、押しておられた車が軽すぎる。あれでは杖の役目は出来ない。
・
今日の定食は「トンテキ」だったが、お客さんを待たせたまま時間が過ぎた。
で、わたし、皆さまに言いました。
「すみませんねえ。とんだハプニングで。だいたい北条さんが『助けて』と頼まれはったんやから、北条さん一人で解決してくれはったらよかったのにねえ」と。
すると、北条さん、ハトが豆鉄砲を食らったような顔で一瞬ポカン。
「マスター、無茶ゆうわ」
そこでわたし、もう一押し。
「あんた、あれが若い娘さんやったら、一人で助けたやろ」
すると、ほかの人たち、笑いながら、「そら一人で介抱しとる」。
というその人たちにわたし、
「あんたらも遠巻きに見てるだけやったなあ」
「そうや、見てるだけやった」
ということで、わたしが抱き起こしてあげるしかなかったのでした。
久しぶりに、よその女性を抱きました。
あ、久しぶりではなく生まれて初めてです。貴重な体験でした。
・
さて、家に送り届けたS川さん、多分90歳近いが、娘さんとお暮らしだ。その娘さんも買い物に出ておられて留守。いつもは吠える犬も、異様な様子におとなしい。
後で、また家内が様子を見に行った時には娘さんが帰ってきておられて良かった。
先ほど、タクシーで病院に行かれた様子。
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喫茶・輪の お近くであったのが 幸いしましたか
騎士 akaruさま おつかれさまでした
はい、近くで良かったです。それに昼間で。
昔、この道で夜中に凍死した人がありました。夜には人通りが絶えます。
中々大変だったことと思います。
そしてまたその後で奥様が様子を見に行かれる 其処までは中々出来ない物です。
真心あってこそです。 お疲れ様でした。
どうぞ大事に至りませんように。。。
病院の結果は大したことはなかったそうです。