先日ご来訪の中野文擴さんが置いて行かれた本を読んでいる。わたしが望んだわけではないがお借りしている。
『おとうさんの旗を』(丸川栄子著・PHP刊)。
児童文学です。
著者の丸川栄子さんは中野文擴さんのお師匠さんなのだと。
丸川さんのサイン入りです。
中野さんは柳人ですけど、児童文学も書かれていて著書もある人。
久しぶりにこんな本を読みました。
ただし、前は孫への読み語りだ。声を出してのもの。
今日は黙読です。
こんな場面があった。
おばあさんが運転免許をとるという話。
「六十八のじいさんが運転免許をとったという話を教えてくれたんや。それをきいたら、いっぺんに元気がでて、よし、そんならわしもやってみよ。わしの方が五つも若いんやからと思うて、学校へいきはじめたんや。」
あれ?と思いました。「六十八より五つも若い」ということは六十三歳。
「おばあさん」で登場している。じぶんのことを「わし」と言う。そういえばわたしの祖母も昔「わし」と言っていた。
いったいこの本、いつ出たものか?と奥付を見ると、昭和55年発行でした。
44年前だ。そうか、44年前の六十歳代は立派な年寄りなのですね。
『コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。