自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

カメラマン。

2010年07月01日 10時45分59秒 | おしごと日記
この「世界の街道をゆく」という番組。
旅を共にするスタッフは4名。
カメラマン、技術マネージャー、コーディネーター、そして私。

今回からちょっとだけ、このプロたちのことをご紹介。


まずはカメラマンの横木安良夫(よこぎ・あらお)さん。
一日12時間以上撮影しているのに、疲れた顔など全く見せず、
とにかく嬉々としてずっと何かを撮っている。
聞けば、ファインダーを覗いている間は、まったく疲れないと言う。
写真を撮ることが好きで好きでたまらないのだ。
ああ、こういう人を天才というのだろう、と思う。


特にすごいのは、人に近づいて行く技。
私なら、ああ、あの人は写真を撮られたくないのだと感じると、
近づくことすらせずに諦める。
しかし安良夫さんは違う。
臆せずとにかく近づいて、笑顔と勢いで撮ってしまう。
しかも、すばらしい笑顔の写真を。

これは、心に壁を持たないからできるのだと思う。
安良夫さんは誰に対しても壁を作らない。
カッコつけたり、卑下したり、
自分を等身大ではない大きさに見せようとせず、
常にありのままの自分でいる。
それが相手に伝わるから、相手の最高の笑顔を引き出せるのだ。

スタッフに対しても常に等身大だから、
ついつい親戚のおじちゃんといる気分になる。
こちらも心のままに物を言っても全く平気な気分にさせられる。

だから、気が緩むと「おじちゃん」と呼びたくなってしまうが、
実はスゴい仕事を数々やってきている人なので、
敬意を表して「安良夫さん」と呼んでいる。
でも、旅が終わる頃までには「おいちゃん」とか「おとうちゃん」と呼べるようになるのが
私の目標。