自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

愛と無関心。

2015年01月28日 19時07分46秒 | 世界自転車探検部



美しい野山、一年中青々と育つ農作物、
道をゆったり歩く牛たちと、牛飼いの笑顔。
常夏の国ミャンマーの農村は、絵に描いた以上に美しい。


自転車で走ると、ついつい景色に見とれてしまうし、
カメラを持っていれば、ずっと撮っていたくなる。


すると、突然天地がひっくり返って、
気がついた時には転んでいる。
ミャンマーの道は、トラップが山盛りなのだ。


ダートには雨期に流れた水の跡が
50センチほどの窪みを作っている。
これはマウンテンバイクでも厳しい。
アスファルトの道にも、突然ボッコリ穴があいている。
牛の糞にも要注意だ。





なぜか道路に作られた線路。
これも強敵。太めの27Cタイヤでも、ズルリと持って行かれて
転んじゃった。
なぜか転ぶ瞬間の写真が写っていた。
タイヤがレールに沿って縦スベリしております。
たぶん焦ってシャッターを押したんでしょうね。。





ある夜、真っ暗な道をホテル探して走っていたら、
アスファルトに突然10センチもある段差が現れて、
気がついた時にはハンドルがバウンドし、
押さえることができなかった。
いっしょに走っていた旅人さんによれば、
「人が地面に当たった」鈍い音がしたらしい。
私はカメラを守るために、左半身で受け身をとったので、
左の腕と膝を強打した。



すると、暗闇から湧き出るように、
あっという間に村人が集まって来た。
「大丈夫か? 大丈夫か?」と言われていたのだと思う。
みんなで私を抱き起こし、私のケガを見る人、
自転車の調子をチェックする人、
はずれたチェーンを直してくれる人。
モノを落としていないか、暗闇の道をチェックしてくれる人。
気がつけば20人くらいに囲まれて、介抱されていた。


私だったら。
果たしてこんな勢いで駆け寄って助けるだろうか?
油で手が汚れるのを躊躇せずにチェーンを直してあげられるだろうか?


「愛」の反対が「無関心」だとすれば、
私は普段、愛とは最も遠い場所に生きているのかもしれない。
そう考えたら、かなしくて、ありがたくて、
泣けて来た。



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2 コメント

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トラベラーさま。 (D☆)
2015-02-06 01:45:46
昔の日本もそうだったのだと
よく人から聞きます。
大阪には今でも、そういったステキなおばちゃんがいるとしたら、
めちゃくちゃいい場所ですね。
東京なんかに住んでる場合じゃないですね~★
返信する
本当に (トラベラー)
2015-02-01 04:54:41
素敵な所ですね、人の心も
あたたかい♪

昔住んでた大阪では、何かやらかすと(笑)おばちゃんが声を掛けてくれました、今もそうだったら良いなぁ(^^*)
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