地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

Gibraltar

2013年03月19日 05時00分26秒 | 図・表・グラフ

ハイサーグラフ 理科年表・平成25年版より

 

ジブラルタル

 


 

 

 

 まだ汽船のない帆船だけが海上を往来していた時代を想像させる良い地名である。ロマンを感じる。イベリア半島の南端部からやや北東へ、スペインのアルヘシラスという町を少しだけ越えていった行った所にある。イギリス領である。

 地中海の出入りはイベリア半島南端と、モロッコ領が北へと半島状に突き出た部分が形作るジブラルタル海峡を通じてである。このモロッコ領側にはセウタというスペイン領がある。この関係がまた面白い。

 地中海から大西洋へと出るとすぐにトラファルガー沖の海戦で知られる海域となる。イベリア半島南端近くにトラファルガルと言う岬があるのである。この海戦は1805年、ナポレオン治世下のフランスとイギリスの戦いであった。ちなみにこの戦いはイギリスの勝利に終わるが、フランスの強大化をおそれたイギリスが英仏和平のアミアン条約を締結(1802)した翌年に一方的に条約破棄して対立を深めたことに戦端がある。

 とにもかくにもスペイン南部にあるジブラルタル。背後一帯はアンダルースである。この地名には何かロマンを感じる。レコンキスタの嵐吹き荒れる中、最後までイスラム王朝であるナスル朝の存在した地であるからかも知れない。アルハンブラ宮殿を近くに持つグラナダ(ナスル朝の都)。『マラガの女 La Malagana』の歌で知られるマラガ、セビーリャ、コルドバ、カディス等歴史も豊かな地が数多いのである。

 さて、すっかり横道にそれてしまったが、先述の通りジブラルタルは現在イギリス領である。このことに触れていなかったので、少し触れておきたい。そもそもはルイ14世のフランスにさかのぼらねばならない。ルイ14世と言えば「朕は国家なり」という名言を残したフランス絶対王政を現出した人物である。

 ルイ14世はヨーロッパにおける幾つかの戦争に関与していたが、1701年から始まるスペイン継承戦争における戦後処理の結果としてイギリスにこのジブラルタルを譲ることになったのである。ユトレヒト条約(1713)による。ルイはこの条約の中で自分の孫をスペイン王位につけることはできたものの、結果としては海外展開におけるイギリスの優位やフランス国内の困窮と混乱を進行を導いてしまった。

 横道にそれすぎている。この地のハイサーグラフに触れておきたい。まず緯度だ。北緯36°。福井市、諏訪市、茅野市、秩父市、つくば市、鹿島市あたりがよいだろうか、緯度的にはほぼ同緯度である。その緯度にあって最寒月平均気温は1月の13.6℃。そして、1月~2月あたりが雨季と言うことが分かる。また、気温の上昇する6月~9月あたりは極めて降水量が少なくなり乾燥帯のごとくで、右肩下がりの典型的Cs(地中海性気候)のグラフを見せている。
 皆さんはどう思うか分からぬが、僕としてはかなり綺麗なCsのグラフであると思っている。夏の高温乾燥、冬の温暖湿潤。まさに地中海性気候の典型は地中海にあり。名のとおりの姿をしていると思う。

 

 

 

 

【グーグルマップより】

 

 

map-01

 

 

 

 

map-02

 

 

 

 

map-03

 

 

 

 

 


【ジブラルタル・参考サイト】

 

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%AB
ウィキペディア/ジブラルタル

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%AB%E6%B5%B7%E5%B3%A1
ウィキペディア/ジブラルタル海峡

http://www.japanjournals.com/index.php?option=com_content&view=article&id=3321%3A-gibraltar&catid=72
OnLine ジャーニー/ジブラルタル

http://unfilmparle.jugem.jp/?eid=61
スペイン編32. 英国領ジブラルタル | Un film parle

 

 

 

【かんりにん】

記事更新をしては居ますが、サイト管理が滞ります。ご容赦願います。

 

 

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geographical figure graph  list  042
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地理の部屋と佐渡島 2013.03.16(理科年表2013)
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http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/
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17 コメント

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ジブラルタル (mcnj)
2013-03-19 05:17:25
昔学んだ、世界史を思い出しました。
ほとんど、忘れてしまいましたが。
イベリア半島の、最南端が、諏訪市と、同緯度都はしりませんでした。
それにしては、暖かい所ですね。
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ジブラルタル (つちや)
2013-03-19 05:29:10
お早うございます
朝早くからない頭を絞って地理の勉強をさせて貰いました。
世界地図を広げての場所探しです。 
地中海に面したジブラルタルを見つけました。
地中海性気候とか凌ぎやすいようですね。

以前旅行社からモロッコ旅行を勧められましたが砂漠の旅も
面白いでしょうね。
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地中海 (山小屋)
2013-03-19 05:55:30
地中海と聞いただけでロマンを感じます。
船旅の誘いがよく届いています。
贅沢すぎて私にはまだ早いようです。
もう少し山旅を楽しみたいと思っています。
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おはようございます♪♪ (安人(あんじん))
2013-03-19 06:08:59
地図の事に疎い安人です(笑)・
少しづつ勉強します

デジブック やっと何とかなりました(笑)・
プレミアムに入ると色が良いとか聞きました

どうしようかな~~
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トラファルガー沖の海戦 (日本男道記)
2013-03-19 06:50:59
おはようございます。

バラバラの知識が繋がってきます。
世界史あまり得意でなかったものですから。
でも単語の名詞は頭に残っています。
「アルハンブラの宮殿」これは曲ですね。

今日もありがとうございます。
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おはようございます (hirugao)
2013-03-19 09:05:17
世界史でこの名前は覚えていますが
ジブラルタル海峡というのは。

意外と温暖な地域なのですね。

こちら今日は18℃くらいはあるでしょうか。
わんこの散歩が楽になりました。
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英国領を示す・・・ ()
2013-03-19 11:42:46
こんにちは、地理佐渡管理人さん。

お忙しくされておられるようですが、忙中閑の時もあるのではと・・・
ジブラルタルのコインを1個だけですが収集しています。
息抜きにのぞいてみてください。
http://yutaka901c.butanishinju.com/page10ax024.htm#jibura
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英国領 (山ぼうし)
2013-03-19 12:40:02
こんなところに英国領があったら、
スペインも黙っちゃいないですね。

なるほど~地中海性気候はこうなのですね~。
暑くもなく寒くもなく。ただ、暑い時に降水量がないと
作物が育ちにくいですな~。
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Unknown (kawazukiyoshi)
2013-03-19 12:43:24
イギリス領
フォークランド諸島とともに
不思議な歴史です。
今日もスマイル
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海峡... (Onda)
2013-03-19 12:54:27
地図を見ましたら
「真鶴半島」かな?と思ってしまいました。
ローカルな地名でスミマセン。

ここは海峡の名前で有名ですが
イギリス領だったとは今知りました。
領土問題が残っている地域なんですね。
力のある国が制する...の法則ですね。

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