◇グレイテスト・ショーマン(2017年 アメリカ 105分)
原題/The Greatest Showman
監督/マイケル・グレイシー
音楽/ジョン・デブニー ジョセフ・トラパニーズ ベンジ・パセック ジャスティン・ポール
出演/ヒュー・ジャックマン ザック・エフロン ミシェル・ウィリアムズ レベッカ・ファーガソン
◇1871年、ニューヨーク市ブルックリン
そこで開かれた「バーナムのアメリカ博物館」の顛末とその主催者フィニアス・テイラー・バーナムの物語を上手に組み合わせた筋立てにはなってるんだけど、どうもね、なんだか、作品の世界にいまひとつ入り込めなかった。
いやたしかに当時「畸形」と呼ばれた人々を寄せ集めてサーカスまがいの見世物にして大儲けしたというのも時代色満点とはいえ、こんな現実の『パノラマ島奇談』というか『孤島の鬼』というかともかく江戸川乱歩も顔負けの博物館を作っちゃったパーナムっていったい何者よっていう印象で観始めて、やがてスウェーデンのナイチンゲール・ジェニー・リンドの公演を仕切あたりから、なんだか不倫未遂の純粋な恋と家族の物語なのかとおもったりもしたんだけど、いずれにせよ、ミュージカル仕立てになってるのが救いでもあり、ぼくにとっては入り込めない最大の要因でもあったかな。
絵作りは大したもので、ロンドン動物園から買い取ったとされる象のジャンボも、家族の再会と復活のための駅へのお迎えとして上手い具合に登場させていたりしたし、それぞれのサーカスの出し物もすべて惚れ惚れするようなところもあったけど、でもなあ、どうも歌が始まると興醒めしちゃうんだよな~。