Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE254. 携帯思考のドグマ

2012年02月06日 | Shinkansen commuting
 しばらく携帯電話の便利さに酔いしれているうちに、考え方が小さくぐるぐると同じところを回り、閉塞的になっている自分に気がついた。携帯思考のドグマといったらよいだろうか。
 つまり携帯メールは、思ったことを瞬時に打ち込めるが、反面どこか思考の要素が欠けている。包括的であるとか、体系的であるとか、筋道が通っているとか、そういった思考の要素である。もちろん文章だから、そうしたことは携帯メールでも可能なはずだが、小さな画面で文章の限られた箇所だけを書いていると、そうした思考が忘れ去られてゆく習慣になってゆくようだ。
 携帯メールは、ことの重要度は別にしても、極小化と現象化された断片情報ばかりになり、それはそれで情報発信という意味では、よいのかもしれないが、どこかニュース的である。
 例えば、恋人達が「好き!」とか「嫌い!」とかけば、意味は相手に通じるが、真意で好きなのか嫌いなのかがわからない。真意を伝えるためには、どうしてそうなるのかという理由付けが必要になり、次第に文章が長くなってゆく。そうなると次第に携帯から、パソコンの世界に移行する。もっといえば、直接あって話をするほうが簡単である。そこには、文字では伝えられない身体情報あるいは態度情報といったらよいか、そんな多くの情報を発信しているから、総合的な判断ができる。
 私たちは、そんな携帯メーメルの文字情報だけでで物事を判断しているのだから、少しそら恐ろしい世界である。文字情報というのは、真実も嘘も書ける。であればあまり判断材料にはならないときもある。だから文字以外の情報を求めて人間達は、リアルな世界を動き回るのだろう。

米原-岐阜羽島,2012年2月4日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8.
ISO200,露出補正±0,f11,.1/160,i-Finish
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする