さて、夕方の散歩スケッチは・・・、今日は港だな、そこで築港のマックへでかけた。
港に浮かぶヨットなどを描いていると、やはりいつも常連の美希姉ちゃんがやってきた。
美希「叔父さん、よく来るねぇー」
お互い様だろ!、とはいわなかったが・・・
「なんか面白いネタでもあるの?」
美希「あるよ!」
そう言ってアチキにスマホを差し出してボタンをつついている。
美希「これぇ !」
なんだこの妊婦は、出産前の玲香姉ちゃんじゃないか。
美希「お姉ちゃん実家に帰ってきて、実家で生んだじゃん。この写真は、生まれる前日に撮ったんだ」
「ほう!、翌日産気づいて動けないから、マサヒロ君が産婆さんを担いできて、君んちの子供達総出で、玲香姉ちゃんの出産を手助けして、生まれたという美談が残っているけど」
美希「そうなんだ。実は前日に玲香姉ちゃんにマタニティ・フォトをとろうといったら、お腹が痛いし体調が悪いとかいわれたけど、そんなのかまへん!、という気分で撮った」
「おう。その図々しさは、写真家向きだな」
美希「玲香姉ちゃんって、ディズニーフリークなのね。だからお姉ちゃんの部屋に大きなディズニーキャラクターが並んでいるの。それをちりばめて撮った、その写真がこれ!」
「いゃー、よくここまで演出したね!。パンツまでディズニーかよ」
美希「もろ、お馬鹿なお姉ちゃんでしょう、いつもディズニーのパンツだもん」
ハハハハーーー
美希「玲香姉ちゃんの若く綺麗な姿は、これが最後だヨーーん。だって出産後は、肥満のおばさんになっちゃったもん」
「そのうち、スポーツセンターでエクササイスして、もとの美貌を回復するんじゃない?」
美希「そうかなぁー、」
そういっているうちに、美希姉ちゃんの彼氏がやってきた。毎日デートだな。ラブラブなら、当たり前か・・・・。
美希「じゃ、おじさん、またねぇー」
そういって彼氏をつれて、立ち去った。多分廃寺の金精様で会い引きかな。
・・・
日が沈むのが早くなってきた。
こちらもマック・カフェを退散した。
幕間
今年の1月10日から始めた小説:小樽の翆も、200回になった。冬枯れテーマ用として、冬の小樽の街を舞台に官能小説でも、と軽い気分で始めたら、あろうことか新型コロナ感染の影響で、三密回避、外出自粛を余儀なくされ、その結果このシリーズを家でチコチコと書くはめに。
Zoomを用いて友人達と酒宴をしたことがある。だがこれが実にくだらないシステムである事に気がつき、馬鹿馬鹿しくなって1回でやめてしまった。パソコンの画像では満たされないsomethingがあるからこそ、人は街へ酒を飲みにゆくのである。
テレワークといえ同様であり、仕事を物理的にオペーレーションするだけならばよいが、それだけが仕事ではない。やはり仕事を通じて技術を磨いたり、相手の評価を得たり、価値観を見いだしたりと、テレワークではできないことを、人間はしてきた。
そんななかでこのブログは、感情移入といったらよいか、小説の登場人物達との会話が続いていた。言い換えれば、新しい隣人とか友達ができたような感覚になるのが小説だということに気がついた。
小説は、文中の登場人物達と会話をしている。それは人と会って歓談している時のような、好奇心を刺激してくれたり、興奮したり、などなど人と会っているときの状態を提供してくれる。恋人がいて、7人の思春期の子供達が巻き起こす騒動があり、その回りで人それぞれの出来事が起きる、それは仮想体験といったチャチなものではなく、クリエイションしつつ会話をしているのだからリアルな経験に近い。
この小説は、個人経験をベースにしているだろうと考える人がいるかもしれないが、そんなもので200回も長続きはしない。水素と酸素を反応させるように、イメージ同士を反応させながらストーリーを生み出しているから、全て虚構のクリエイションだ。時には小樽という街も、物語上の街であり、現実には存在しない要素まで描いている。
さて、物語のイメージを表現するイラストとなると、難儀だ。当初は手元に大量にある裸婦のクロッキーを使えば良いさ、と思っていたが、クロッキーはあくまで人体を見せるポースであるから、日常の動作とは違ってくる。さらにこの物語に数多く登場する高校生や小学生となると、クロッキーだけでは不足がある。そうなると日常の写真をWEBから大量に集めてデッサンして起こす操作からする必要がある。
おかげで、私のMacの画像ライブラリーには数多くの風景や建築場面に加え、小学生や女子高校生の画像が大量に蓄積し、知らない人が見たら、いかにも怪しいライブラリーになってしまった。
これまでのブログのように旅などに出て撮ってきた画像をぺっ!と、貼ってというよりは、スケッチの方がはるかに時間がかかるし、読み捨ての、ブログにあって、少しもったいないと思うが、小説のストーリーの幅がひろがるのは面白い。そうなると、テーマも「小樽の翆・そして街」の様相を持ってきた。
毎日アップのブログだから、仕事の合間に短時間でイラストが描ける、というのがポイント。昔教わった絵画技法を思い出しつつ、試行錯誤しつつ、ドローイングの練習を兼ねてであるから、もちろん失敗作もあり、手抜きもあり、そんなのはお構いなしにアップさせている。イラストのできよりはスピードだ。だから本来なら水彩画でやるべき用紙の水張りを、しないで描いている。イラストの背景に水玉模様が出ているというのも、そうした手抜きの結果だ。
コロナ禍で官能小説のブログを書いてすごしていた時間、後で振り返れば一寸面白いすごし方かもしれない。そんなイラストシリーズの「小説:小樽の翆」も、既に二ヶ月続き、2册のファイルにイラストを納めている。
こんなことがいつまで続くか?。多分コロナが終息するか、もしくはこのテーマに飽きるまでだろう。
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