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秋も押し迫った20XX年11月21日。昨日の標津川源流域でのヒグマの恐怖はいまださめやらず、急遽作戦を変更し今日は道東の湿原の渓流にギンピカアメマスとドリーバーデンの撮影に向かうことにした。この時期、おそらく産卵をひかえてだろうか、おびただしい数のギンピカアメマスが集結する渓流がある。たまりに群泳するアメマスは壮観で、おもわずこれって釣り堀じゃーないの? と叫んでしまったほどだ。しかし、このアメマスの群れに釣り糸を垂れても一切釣れない。まったくエサには興味を示さず、釣り糸を見るとすーっと逃げてゆく始末。大きなアメマスほど敏感に逃げてゆく。そこではサケ、カラフトマスが産卵後すでに死んで腐ったものが多数見られ、あたり一帯は鼻が曲がりそうな臭いがたちこめていた。これから産卵行動といったサケ、マスたちもいて、まずこれらが私たちの姿をみてあわてふためきダイナミックに走る。それにつられてアメマスたちがパニック状態になり右往左往けたたましい状況になって走り回り、全く釣りどころではない。
一方、まだ群れに入っていないアメマスはよどみに1-2匹ずつ潜んでいて、実によく釣れる。良型ギンピカアメマスは美しい。この渓流は、いつもは小型のアメマスばかりだがこの時期は何故か良型のギンピカアメマスが多くなる。20-40cm のギンピカアメマス56匹を釣って撮影した。
オショロコマは少なかったがなんとか30cm前後の大型♂♀3匹が釣れた。♂は銀ぴかで降海型と思われた。♀は見事に大きくて腹部が平坦化して産卵後かと思われた。もう一匹中型のオショロコマはやはり銀色がかって緑っぽい個体であった。これから降海型になって海へ下るのであろうか。オショロコマというよりドリーバーデンと呼ぶほうがふさわしいような立派なオショロコマたちであった。
おいしそうなクレッソンの群落が多い渓流です。
この渓流は9月下旬にサケ、カラフトマスの遡上がピークに達し、これを食べるヒグマが出没する。食い散らされたカラフトマスやおびただしいヒグマの糞がみられ、この時期入渓する場合はとりわけ細心の注意を要する。
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今日も撮影させていただいたアメマスとオショロコマはすべて丁寧にリリースした。