続 縦割り思考

前の、「縦割り思考」を書き足したい。
 世界同時の物価高騰や景気の後退は、1年前誰が予測し、語っていたろう?
 少なくてもG7や日本政府は、かつてない好景気で底堅いと景気判断し世界に公表していた。
 経済は人知の及ばない自然災害とは異なり、社会現象である。
 我々の立場を守る、縦割り思考の中で、見落としていたと言うより他ない。
 
 今朝の朝日新聞は、学校教育への世論調査結果を、多くの紙面を使い特集のように扱っていた。
 学校教育への信頼が数年前より増している、というものだった。しかも、高学歴で子供を塾などに通わせてる親ほど、信頼度が高い。(個人的には
高学歴人種の嫌なニオイを感じる‥)
 この世論調査の結果を、読者はどう読んだだろう?
 
 不登校や発達障害等の学校不適応児・生徒は統計的にも増加の一途をたどり、青少年の犯罪など後を絶たない。
 この中にあって、学校教育(この場合は先生個人ではなくシステムを意味している。)を信頼すると言う、その信頼とは何だろう?
 教師経験から言っても、人間である自分と子供達を信じ,私事を犠牲にしても励んで来た。システムはあくまでシステムであり頭からシステムを信じるのはある意味で教育の責任放棄だと考えてきたし、今も変わらない。
 
 しかも全国的に教育のシステム障害とも言うべき現象が相次いでいる。信頼すると答えた人の縦割り的思考(蛸壺的と言ってもいい)を思わずにはいられない。

 それどころか、ベネッセ(大手塾)と協同してやったこの世論調査そのものに疑問を持った。この調査の質問は何を明らかにしようとしてやったのかがわからない。 もともと、教師が子供に、学校や先生に対する信頼や授業後、「分りましたか?」と尋ねるのは非情に野暮で、まともに答えがが返ってくるはずがない。子供にはえらい迷惑な質問だ。


 
 結果的かもしれないが、この調査は世論調査に名を借りた、商品(行政サービス)や宣伝の浸透具合を見る市場調査や次の商品販売(夏休み減、土曜日授業等の授業増策)への世論誘導的な役を果たしかねない。 

これでは、学校教育の荒廃は仕組み通り、暫く、さらに悪化するのは仕方ない。
 
関係者が、気が付いていないだけで、善意こそあれよこしまな動機があるとは思わないが、
 それだけに、縦割り思考と、縦割り的な行動の怖さを感じる。
 
  経済でも教育でも縦割り的には、何一つ存在しない。これでは対処できるはずがない。

教育の統計と、子供の顔に書いてあるのを見れば、誰でも分る。  

 

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縦割り思考

【縦割り行政】のもとは【縦割り思考】だろう。
事、行政に限らず社会に広く行き渡っている感じがする。
どんな事物も縦割りで存在するものは無いが、ヒトは縦割りで
捉え縦割りで対処し行動する。勿論お上だけではなく、我々もその中の一人。
そうでないと、とても今日起きている事は理解できない。
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