![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/84/279101cf53dac3ce6416cc5a6f69509a.jpg)
91歳で今年5月に亡くなった現役最長老ピアニスト、ハンク・ジョーンズを最初に聴いたのはどのアルバムか?と訊かれたらほとんどのジャズファンは「サムシン・エルス」と答えるだろう。モダンジャズを代表する作品だけに聴く機会も多く、それもジャズを聴き出したころに巡り会う確立が高い。針を降ろして直ぐに始まるピアノの荘重なイントロと、洗練されたソロパートはジャズを聴き慣れない耳に強烈な印象を与えた。
パーカーを初め、マイルス、ベニー・グッドマン、ミルト・ジャクソン、チャーリー・ヘイドン、渡辺貞夫等々、ジャズの歴史を生きたハンクの共演者は幅広い。あらゆるスタイルのジャズに対応できる柔軟性を持ち、それでいて決して独自のスタイルを変えなかった人である。エラ・フィッツジェラルドの伴奏者を5年続けただけあり歌伴も見事で、CBSスタジオのスタッフ・ピアニスト時代にはフランク・シナトラやビリー・ホリデイ、そして62年にマリリン・モンローがケネディ大統領の誕生パーティで歌った「ハッピー・バースデイ」の伴奏を務めたのもハンクだった。ピアニストとしての高い実力と、人としての信頼力の厚さが認められたのだろう。
ゴールデン・クレスト盤の「Gigi」は、邦題「恋の手ほどき」とタイトルが付いたミュージカル映画の曲を取り上げたアルバムだ。「マイ・フェア・レディ」を作曲したフレデリック・ロウの作品をハンクは、まるでピアノの手ほどきをするように丹念に音を紡いでいく。バックはギターのバリー・ガルブレイスと、スタジオミュージシャンと思われる無名のベースとドラムなのだが、完璧なサポートだ。この編成でポピュラーな歌曲、そして1曲あたり3分程度の短い演奏となるとイージーリスニングに聴こえるが、随所にジャズのエッセンスをちりばめ、ハンク独自のピアノ美学を構築している。
「サムシン・エルス」でも、このリーダーアルバムでもピアノに向かう姿勢は同じだ。控え目にならないサイド作と、前面に出過ぎないリーダー作、歌うこととスイングすることを常に心掛け、正統派のピアノスタイルを貫いた人柄が偲ばれる。大手家電メーカーのテレビCMで、ハンクの優しい眼差しと美しいピアノを初めて知った人もいるだろう。どの世代をもジャズピアノの虜にしたハンク・ジョーンズ、やるもんだ!
パーカーを初め、マイルス、ベニー・グッドマン、ミルト・ジャクソン、チャーリー・ヘイドン、渡辺貞夫等々、ジャズの歴史を生きたハンクの共演者は幅広い。あらゆるスタイルのジャズに対応できる柔軟性を持ち、それでいて決して独自のスタイルを変えなかった人である。エラ・フィッツジェラルドの伴奏者を5年続けただけあり歌伴も見事で、CBSスタジオのスタッフ・ピアニスト時代にはフランク・シナトラやビリー・ホリデイ、そして62年にマリリン・モンローがケネディ大統領の誕生パーティで歌った「ハッピー・バースデイ」の伴奏を務めたのもハンクだった。ピアニストとしての高い実力と、人としての信頼力の厚さが認められたのだろう。
ゴールデン・クレスト盤の「Gigi」は、邦題「恋の手ほどき」とタイトルが付いたミュージカル映画の曲を取り上げたアルバムだ。「マイ・フェア・レディ」を作曲したフレデリック・ロウの作品をハンクは、まるでピアノの手ほどきをするように丹念に音を紡いでいく。バックはギターのバリー・ガルブレイスと、スタジオミュージシャンと思われる無名のベースとドラムなのだが、完璧なサポートだ。この編成でポピュラーな歌曲、そして1曲あたり3分程度の短い演奏となるとイージーリスニングに聴こえるが、随所にジャズのエッセンスをちりばめ、ハンク独自のピアノ美学を構築している。
「サムシン・エルス」でも、このリーダーアルバムでもピアノに向かう姿勢は同じだ。控え目にならないサイド作と、前面に出過ぎないリーダー作、歌うこととスイングすることを常に心掛け、正統派のピアノスタイルを貫いた人柄が偲ばれる。大手家電メーカーのテレビCMで、ハンクの優しい眼差しと美しいピアノを初めて知った人もいるだろう。どの世代をもジャズピアノの虜にしたハンク・ジョーンズ、やるもんだ!
生涯現役を元気で活躍したハンク・ジョーンズは、60以上のリーダー作と、数え切れないほどのサイド参加作があります。今週はリーダー作を中心にハンクのお好みのアルバムをお寄せください。サイド作にも多くの名演を残しておりますのでサイド作品でもかまいません。
管理人 Hank Jones Best 3
The Trio (Savoy) 1955
Here's Love (Argo) 1963
Hanky Panky (East Wind) 1975
最初にハンクを聴いたのはどのアルバムでしょうか。私は勿論「サムシン・エルス」ですが、若いファンはグレート・ジャズ・トリオかもしれませんね。
今週もたくさんのコメントをお待ちしております。
ハンクを初めて聴いたのは「サムシン・エルス」か「ナウズ・ザ・タイム」だったと思います。
ジャズを知り尽くした男、ハンク・ジョーンズ。派手さはないが懐の深さを感じさせるジャズ・マンだ。
参加しているアルバムは多いのだが、いま気に行っているのはこの3枚だ。
「STEAL AWAY」チャーリー・ヘイデン
黒人霊歌、讃美歌、フォークソングに取り組んだ作品。
ハンクのピアノは、奥が深い。チャーリー・ヘイデンと会話をしながらプレイしているようだ。
この演奏は、子供のころからこのような文化の中で育たないと出来ないと思う。
「THE HANK JONES QUARTET-QUINTET」
ドナルド・バードを気持ちよく吹かす、ハンク・・・名人芸だ!
「KEEPIN’UP WITH THE JONESES」THE JONES BROTHERS
ハンクの自然体のピアノが好きだ!
でも、この演奏は日本人には、あまり受けないだろうな。
さっそくの「日曜更新」ありがたいです。dukeさんの取り上げたハンク・ジョーンズのとても地味なGigiに驚きました。このGigi~持ってますよ。楽しい1枚ですが、録音の感じはちょっとエコー強めですかね。
ハンク・ジョーンズが亡くなった時、あまり聴けなかった彼のレコードを、手持ちの中からいくつか聴いてみました。
dukeさんの挙げられた1と2に全く異論はないのですが、同じ作品では面白くないので(笑)別のタイトルを挙げたいと思います。
1. The Talented Touch(capitol)
これは「ピアノトリオのジャズ」として最も楽しめる1枚かと思います。タイトル通りの、ハンク・ジョーンズの小気味のいいタッチと趣味のいいフレージングが素晴らしい。ベースは誰だろう?・・・と、見るとヒントン(笑)
ドラムスはオシー・ジョンソン、ギターがバリー・ガルブレイスです。capitolの余裕たっぷりの録音もとてもいい。
2. Have You Met Hank Jones(savoy)
ソロピアノ弾きとしてのハンク・ジョーンズを楽しめます。(たぶん)アートテイタムの流れのソロピアノ集なのでその辺は好みが分かれるかな?録音はvan gelderなので、ハンク・ジョーンズの全体に抑えながらも強弱の付いたタッチがくっきりと感じられます。
3. う~ん・・・迷うな。流れとしてはどの作品も「趣味のいいピアノトリオ(+ギター)」というのが多いので・・・それではレーベルを替えて~The Rhythm Section(epic)にします。
これ、1のcapitol盤と同じメンバー。うんと昔に、CBSソニーが1100円盤を出した時、なぜか入手。その頃は「渋いなあ・・・」と思っただけでしたが、今はその渋さを楽しめます(笑)
今日は午後から北海道ジャズの初日に出かけ、今しがたまでたっぷりライブとビールを楽しんできました。
初日ですので札幌を中心に道内で活躍するプレイヤーばかりでしたが、やるもんだ!と唸るジャズマンもいました。今後が楽しみです。
さて、ハンクですがトップに挙げられたチャーリー・ヘイデンとのデュオは私もよく聴きます。世代の異なるふたりですが、原点は同じなのでしょう。ダニー・ボーイは泣かせますね。
「THE HANK JONES QUARTET-QUINTET」は初期のサヴォイ録音ですが、時代の薫りがするいい演奏です。
「KEEPIN’UP WITH THE JONESES」は家族セッションですね。内容的には物足りなさもありますが、3兄弟の顔合わせですので貴重です。メトロ盤も珍しい1枚です。
Gigi お持ちでしたか。ゴールデン・クレスト盤で、ゴールドのジャケ、ゴールドのセンターラベル、若い頃の録音なのに爺(笑)迷わず買った1枚です。
渋い3枚を挙げていただきありがとうございます。
The Talented Touch は地味な作品ですが、Gigi や他のアルバムでも共演しているバリー・ガルブレイスとの相性がいいのでしょう、気持ちよく弾いております。バランスのとれた録音はさすがキャピトルですね。
ハンクのソロピアノをじっくり味わうなら「Have You Met Hank Jones」は最適と思います。ミスター・スタンダードの味付けに唸りますし、ミスター・ジャズ録のアタックの強さは単調に陥りやすいソロピアノを際立たせるものがあります。
「The Rhythm Section」は私も1100円盤で買いました。内容的には印象が強い作品ではありませんが、半分手抜きのアルファベットが並んだジャケは何故か覚えております。オリジナルならおそらくバーゲンでも買わなかったでしょう。(笑)
弱ったなと一言。僕が挙げようとしたものは既にあげられていて・・・
気を取り直して(笑)
①The Trio (Savoy)
②Here's Love (Argo)
③At The Village Vanguard (East Wind)
①、②は、Dukeさんと同じ。③だけ、出た当時に、友人と日本のレーベルが録音したのに感激したと語り合った作品です。出来は「Hanky Panky」のほうが上ですね。「The Rhythm Section」は自分のブログでとりあげました。悪くないけど、上記作品に比べると物足りないですね。
ワンツーは同じでしたか。歳を重ねる毎に成熟するプレイヤーもおりますが、ハンクは若い頃から完成されておりますのでこの時期がベストなのでしょう。とは言っても歳とともに違う味わいが出るのもハンクの魅力なのかもしれませんね。
「Hanky Panky」はイーストウィンドの快挙といえる作品です。日本のレーベルが世界のジャズレーベルと肩を並べたアルバムでしょうね。ヴァンガードもいい内容です。
「The Rhythm Section」を話題にされていたのですね。今拝見しましたが、ソニー盤で安心しました。(笑)
昨夜久しぶりに取り出しましたが、ジャケはミルト・ヒントンが筆頭ですのでノン・リーダー・アルバムですね。 帯はとうの昔に失くしていますが、ハンクの冠で出たと思います。じっくり聴くとヒントンもいいプレイをしております。リズムセクションとしてのベースの役割のヒントがあるように思います。(笑)
リーダー盤、脇役盤、もう何枚あるか分からないほど、でもと言われれば、既に皆さんが挙げたものがそのほとんど・・・大体DUKEさんは50年代、60年代、70年代の代表作を三作挙げて、模範解答としか言いようがありません。
読者の為の余白を空けておこうという配慮すらありませんね。人柄が表れております。
で・・・アマノジャクの私としましては・・・。
リーダー、脇役を混ぜて・・・
1、Jam at Basie
これは未だ発売前だからね、ざまぁミロ!
選曲がいい、ヨダレが出てくる、お先に失礼!
2、Great jazz Trioのイーストウインドウ盤で、At the villege Vangard
つまり、第一作目、やはりライブで最初、プロデューサーの目のつけ所がいいですね。後から録音を効果で色づけした所にやられた。後で分かったことですが・・。
3、Oracle
何だか私の業界モノの様なタイトルでして、デイブ・ホランドとビリー・ヒギンスという名手と三人で。
あと、脇役盤としては
1、ペン・オブ・クインシー
スティットとの相性がいい。
2、Good life
これも、スティットとのカルテット版、特にこの盤は愛聴盤です。ハンク・ジョーンズらしい内容です。
3、過去の脇役盤全部(但し、「Something Eles」の「枯葉」を除く、私はどうもアノイントロがダメ・・でして)
特別に私個人として、アノ「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」も特別枠で押したいです。
後年の作ですが、東京のジャズクラブでコレを弾いた時に、演奏後その譜面を頂けたという栄誉にかこつけて・・・。
Dukeさん、復帰第一弾から言いたい放題で失礼!
私のは年代別の模範解答ですが、それは皆様にその余白を埋めていただくものです。いやはやこれも模範解答になりますか。(笑)
Jam at Basie はクリスタルディスクで話題のCDですね。勿論未聴です。予約しようと思ったのですが、桁が違っていて躊躇しました。聴くにも勇気が必要な価格です。全員のサインは無理ですが、またシンのあるお方から届くのを待ちましょう。(笑)
GJT ではヴァンガードがいい内容ですが、どのアルバムも安定しておりますので、メンバーと選曲で好みがわかれるかもしれません。
ジ・オラクルとは意外なアルバムが挙がりました。久しく聴いておりませんが、八面六臂のヒギンスを楽しめる作品です。
多くのサイド参加作品がありますが、挙げられたスティットとの2枚はサイド・ベストに入れたい作品です。あっ。トップは「サムシン・エルス」です。(笑)
ハンクともお近くで会っているとはさすがの交遊録ですね。アノ「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」はソロピアノを勉強する人のバイブルになっているようですが、アノ域に達するのは容易ではないでしょう。
感性一発でのソロではなく、ピアノに於ける和音の意味あたりが結構理屈っぽいのではないかと思います。
今度、プロに聴いてみたいと思ってます。