デューク・アドリブ帖

超絶変態ジャズマニア『デューク・M』の独断と偏見と毒舌のアドリブ帖です。縦横無尽、天衣無縫、支離滅裂な展開です。

アナ・マリア・アルバゲッティをモデルに美しい顔の要素を検証してみよう

2012-05-13 07:32:12 | Weblog
 心理学者のカニングハム博士は美しい顔の要素を研究するため、顔の各部の計測値と魅力との間の相関を調べている。それによると大きければ大きいほど魅力的なのは、目の縦幅と横幅、両目の間隔、鼻の両穴の間隔、頬骨の位置と顔の幅、目から眉毛までの距離、瞳孔の大きさ、開き具合、口の横幅だそうだ。そして特に重要なのは、目が大きいこと、鼻が小さことこと、口が大きいこと、顎が尖っていることだという。

 さて、ジャケット写真のアナ・マリア・アルバゲッティをモデルにこれらの要素をどれだけ満たしているか調べてみよう。正面からだと平面的になり判りにくいが、このアングルだとより輪郭が明らかだ。なんとこれが理想的な顔で、女性の顔の好みは人それぞれとはいえ、アナ・マリアに魅力を感じない男性は少ないと思われる。高級なワインがすすむイタリア料理のような名前から想像付くようにローマ生まれだが、その美女をハリウッドが放っておくわけがない。1950年にカーネギー・ホールでアメリカ・デビューを果たしたアナ・マリアはステージやテレビ、映画に出演するとたちまち評判が立つ。

 この可愛らしい表情でタイトルの「貴方には抵抗できないわ」なんて言われたら卒倒しそうだが、声もまた「天使の声」と形容されるほど透明感があり美しい。幼い頃から声楽を学んでいただけありクラシック的な発声だが、そのオペラ的歌唱が映えるゆったりとしたバラード中心の選曲とヴァン・アレキサンダーの編曲が心憎い。オープニングはジミー・ドーシーの「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」で、ストリングスに溶け込むように歌いだすのだが、とても21歳の歌唱とは思えないほど落ち着いている。清純さからイタリア版ジョニ・ジェームスと喩えられるように爽やかで気品があり、歌い方も丁寧だ。

 カニングハム博士は男性が魅力を感じる特徴として大きな目や小さな鼻といった「幼児性」、突起した頬骨、細面の「成熟性」、そして満面の笑みという「表現性」を挙げている。これら全てに当てはまり、さらに美声、ジャケットは上半身だけだが、脚もスラリと長く抜群のスタイルである。このような美女は外見は完璧でも性格に問題があるのではないか等と粗探しをしたくなるものだが、芯もしっかりしているようだ。これをイタリア語でアルデンテという。うん、あれはスパゲッティか。
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21 コメント

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アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー・ヴォーカル・ベスト3 (duke)
2012-05-13 07:41:51
皆さん、今週もご覧いただきありがとうございます。

「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」は42年にジミー・ドーシーが書いた曲です。「アマポーラ」や「グリーン・アイズ」のようにドーシー・バンドの大ヒット曲ではありませんが、多くのシンガーが取り上げております。今週は「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」のお気に入りをヴォーカルでお寄せください。インストは機を改めて話題にします。

管理人 I'm Glad There Is You Vocal Best 3

Sarah Vaughan with Clifford Brown (EmArcy)
Beverly Kelly / Sings (Audio Federity)
Julie London / Julie Is Her Name (Liberty)

他にもエラをはじめカーメン・マクレイ、ジューン・クリスティ、クリス・コナー、最近ではジェーン・モンハイト、また男性陣ではシナトラ、ジョニー・ハートマン等々、多くの名唱が並んでおります。

記事で話題にしたアナ・マリア・アルバゲッティの「I Can't Resist You」は、今月23日にCDで発売されますので未聴の方はこの機会に是非お聴きください。私のようにジャケット観賞がご趣味の方はレコードをお勧めします。(笑)

CARMEN MCRAE sings "I'm Glad There is You" 1979
http://www.youtube.com/watch?v=bJaD09M5Iko
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I'm Glad There Is You (KAMI)
2012-05-13 07:49:47
dukeさん、おはようございます。
当地は、この季節にしては涼しい朝です。
まずは、1枚
Sarah Vaughan with Clifford Brown
dukeさんに大賛成です。
後の2枚は、ユックリ考えます。
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これも (25-25)
2012-05-13 11:34:36
ありそうで、手持ちが多くないですね。

さすがにデュークさんのベスト3は、押さえておりますが。

挙がっていないところでは
「This Is Lorez / Lorez Alexandria」と
「Lover / Peggy Lee」が、手持ちにあります。
いずれも、かなり上位にランクインさせたい内容ですね。
あと、ジュリー・ロンドンは
「Easy street」にも収録されておりますが、
これは同一音源のようですね。

しかし、検索かけると持っていないヴァージョンが
ゴロゴロと。
例によって、カーメンには目もくれず(笑)、
グロリア・リン、ポリー・バーゲン、リー・スコット、
エタ・ジョーンズ、ジャッキー&ロイあたりを
次々と買い物かごに(笑)。
近い将来、嫁から三下り半を突き付けられてる
おのれの姿を思い浮かべて、背筋が薄ら寒くなったり・・・。

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あ、あと・・・ (25-25)
2012-05-13 11:46:15
ロージーの「Ring Around Rosie」がありますね。
ロージーとHi-Lo's の共演盤。
これも、かなりいい出来と思います。
アナ・マリアのCDが・・・・、
何処かに紛れて出てこない(泣
まあ、2~3年あとかな、見つかるのは。
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サラの名盤 (duke)
2012-05-13 18:30:42
KAMI さん、早朝からのコメントありがとうございます。

こちらは涼しさを通り越して寒いです。峠は雪が降ったようです。

トップにサラがきましたね。ブラウニー参加とバードランドの名唱で語られるアルバムですが、この曲も情感がこもっております。

多くのシンガーが取り上げておりますのでじっくりお選びください。
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あれもこれも (duke)
2012-05-13 19:07:05
25-25 さん、こんばんは。

この曲はバラードの名品に数えられますので多くのシンガーが取り上げているのでしょうが、私も意外と手持ちは少なかったです。

若々しいロレツがありましたね。このアルバムはジャケで損していると思いませんか。「Singing Songs Everyone Knows」とまではいかなくても、もう少し工夫がほしかったですね。内容は最高なだけに残念です。

そしてペギー・リーは久しく聴いておりませんが、ささやくように歌っていたと思います。

グロリア・リンとリー・スコットはありますが、他はないようです。ポリー・バーゲンは気になります。

今週は買い物かごが一段と重くなったようですね。将来をご心配されているようですが、私のように金は持って死ねん、と開き直ったら如何でしょう。カミさんからは、レコードも持って死ねないでしょう、と返されます。(笑)

アナ・マリアが何処かに紛れて出てこないのはCDだからです。レコードで持っておりますと飾りたくなりますので探す手間はありませんよ。毎日眺めている割には聴くことがありませんがぁ。(笑)
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再度投稿します。 (25-25)
2012-05-13 20:52:26
デュークさん、Lee Scott は私もLPで持ってました。
まだポチっていなかったので、慌ててリストから削除(笑)。
内容は、悪くないですね。

ベスト3、今回は早々と決まりました。

①「Julie Is Her Name Vol.1 / Julie London」
密やかに囁くようなジュリーのハスキー・ヴォイスに、
ケッセルの咽ぶようなギター。
いいですねぇ、最高です!

②「Ring Around Rosie/ Rosemary Clooney & The Hi-Lo's」
お題の曲は、ロージー単独で歌ってます。
彼女の優しい人柄が滲み出るような、
しっとりした仕上がり、やはりこれは僕的には
ランクインさせざるを得ません。

③「This Is Lorez / Lorez Alexandria」
ジャケは確かに残念ですが、アーネスティンのSunshineに
比べたら、まだいいほうでしょう(笑)。
あまり黒人臭くなく、さり気なく歌ってる所に
とてもシンパシーを感じるのです。

次点に「Lover / Peggy Lee」

Beverly Kelly Sings は、もちろん悪くないのですが、
これはラバ・カムのイメージが強烈すぎて、
どうも他のトラックが霞んでしまう印象があります。

A Portrait of Chris は、
ヴァースが無駄に退屈なんですよね。
あのヴァースは、要らないと思う。
本編が悪くないだけに、惜しいと思います。
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そういえば・・・ (KAMI)
2012-05-13 21:54:18
dukeさん、こんばんは。
日曜から、25先生パワー炸裂ですね。(笑)
店で考えていたのですが、Romance/Oscar Petersonを思い出しました。
本業ではありませんが、ナット・コールのような歌い方が結構好きです。
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リー・スコット (duke)
2012-05-14 19:13:28
25-25 さん、早速ベスト3が決まったようですね。

リー・スコットですが、聴き直そうと探したところ手持ちはWyneeレーベルの「Especially for You」でした。調べましたらこの曲が収録されているのは「Cool Music for Warm People」でした。これはないなぁ。多分、「Especially for You」のような感じだと思われますが聴いてみたいですね。このアルバムに収めれている25-25 さんお気に入りの曲「アイズ・フォー・ユー」も一度話題にしたいですね。

トップにジュリーがきましたか。イントロ抜きで突然でますが良いムードです。

そして、ロージーは何度か中古レコード店で見かけましたが、状態の良いものに出会わずパスしている1枚です。ベストに推す名唱なら聴いてみたいですね。

ロレツはジャケを考慮しなければデビュー作としてはなかなかのものです。白人的なクールさが魅力でしょうか。

ジャケのひきあいにアーネスティンのSunshineを出しましたか。この類のジャケを話題にしても面白いのですが、ヘレン・ヒュームズに殺されるかもしれませんので止めときましょう。(笑)

ケリーはラバ・カムの印象が強いとはいえ好きなヴァージョンです。

クリスはヴァースから歌っておりましたね。ヴァースから歌っているのは少ないようでして、「In this world」のコーラスから入るケースが多く、このほうが曲がしまるように思います。
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ピーターソン (duke)
2012-05-14 19:20:40
KAMI さん、こんばんは。

美女を話題にすると専科の方は燃えます。(笑)

ピーターソンも歌っておりましたね。体に似合わず声は小さいようです。余技とは思えないほど上手いですね。
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