このごろは電子メールで新年のあいさつを交わす人も多いそうだが、世代的に年賀状でなければ実感が湧かない人もいるだろう。小生もそのひとりで、元旦に受け取る年賀葉書の束を広げるのが正月の楽しみでもある。年賀状だけの付き合いになった方もいて、このときばかりは顔を思い出す。家族の写真を使ったものや凝ったアイデアもあるが、絵柄はやはり干支の午が圧倒的で、そのデザインの豊富さに驚く。
ジャズレコードで午といえば「シマウマのベネット」と呼ばれているアルバムがある。ベツレヘム・レーベルの10吋盤で、ベーシストのマックス・ベネットのリーダー作だ。ベネットはスタン・ケントン楽団で安定したリズムを刻んだ人としてジャズ・ファンにお馴染みだが、フュージョンやロック・ファンにも広く知られている。55年にケントン楽団を退団後はロサンジェルスでスタジオ・ミュージシャンとして多くのレコーディングに携わり、また60年代後半からクインシー・ジョーンズのバンドに出入りにするようになってからは、ジョニ・ミッチェルやアレサ・フランクリンといったビッグネイムとの共演でエレキ・ベースの達人として活躍している。
「シマウマのベネット」は55年の録音で、チャーリー・マリアーノとフランク・ロソリーノの2管をフロントを配したセッションだ。ともにケントン楽団の盟友ということもありソロリレーは阿吽の呼吸でつなぐ。またヘレン・カーのヴォーカルも2曲収録されており、これがオリジナル盤の高値を呼んでいる。どのトラックも会心の演奏で楽しめるが、なかでもカナダ出身の女性作曲家ルース・ロウが、一夜で書き上げたという「I'll Never Smile Again」のベースラインは素晴らしい。派手さはないもののリズミカルなサポートで、こんなベースが鳴っていたらさぞフロントのプレイヤーも気持ちがよかろう。どのジャンルでも人気の所以だ。
シマウマが2頭だけの変哲のないジャケットだが、これが妙に味がある。デザインは数々のジャズ・ジャケットを手がけたバート・ゴールドブラットと知ると納得するが、そのまま年賀状に使える秀逸なものだ。次の年賀にはこれを使ってみようか。う~ん、12年後は何歳になるのだろう。「今年もジャズと野球観戦と酒とバラの日々です」と添え書きをした年賀状を12年後も旧知の友に差し出したいものだ。
ジャズレコードで午といえば「シマウマのベネット」と呼ばれているアルバムがある。ベツレヘム・レーベルの10吋盤で、ベーシストのマックス・ベネットのリーダー作だ。ベネットはスタン・ケントン楽団で安定したリズムを刻んだ人としてジャズ・ファンにお馴染みだが、フュージョンやロック・ファンにも広く知られている。55年にケントン楽団を退団後はロサンジェルスでスタジオ・ミュージシャンとして多くのレコーディングに携わり、また60年代後半からクインシー・ジョーンズのバンドに出入りにするようになってからは、ジョニ・ミッチェルやアレサ・フランクリンといったビッグネイムとの共演でエレキ・ベースの達人として活躍している。
「シマウマのベネット」は55年の録音で、チャーリー・マリアーノとフランク・ロソリーノの2管をフロントを配したセッションだ。ともにケントン楽団の盟友ということもありソロリレーは阿吽の呼吸でつなぐ。またヘレン・カーのヴォーカルも2曲収録されており、これがオリジナル盤の高値を呼んでいる。どのトラックも会心の演奏で楽しめるが、なかでもカナダ出身の女性作曲家ルース・ロウが、一夜で書き上げたという「I'll Never Smile Again」のベースラインは素晴らしい。派手さはないもののリズミカルなサポートで、こんなベースが鳴っていたらさぞフロントのプレイヤーも気持ちがよかろう。どのジャンルでも人気の所以だ。
シマウマが2頭だけの変哲のないジャケットだが、これが妙に味がある。デザインは数々のジャズ・ジャケットを手がけたバート・ゴールドブラットと知ると納得するが、そのまま年賀状に使える秀逸なものだ。次の年賀にはこれを使ってみようか。う~ん、12年後は何歳になるのだろう。「今年もジャズと野球観戦と酒とバラの日々です」と添え書きをした年賀状を12年後も旧知の友に差し出したいものだ。
「アイル・ネヴァー・スマイル・アゲイン」は、フランク・シナトラの大ヒット一号の曲ですが、今週はインストでお気に入りをお寄せください。ヴォーカルに比べ、インストは多くのヴァージョンがありませんので、ベスト3にかかわらず、この1枚でも挙げていただければ幸いです。ヴォーカルは機を改めて話題にします。
管理人 I'll Never Smile Again Best 3
Bill Evans / Interplay (Riverside)
Max Bennett (Bethlehem)
Erroll Garner / Solitaire (Mercury)
チャーリー・マリアーノやフランク・ロソリーノの名義で、この曲が収録されているアルバムがありますが、音源は記事で紹介したマックス・ベネットのベツレヘム盤です。
記事中あたかもオリジナル盤を所有しているかのような不適切な表現(笑)がありますが、所有しているのは東芝から10吋で再発されたレコードです。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Benny Carter - I'll Never Smile Again
http://www.youtube.com/watch?v=tNrfflbaBNI
ベニー・カーターもいいですね。レコードを持っていないのが残念。
I'll never smile again かあ・・・どうしても、シナトラの甘い声がアタマの中で鳴ってしまいます。この曲、シナトラには幾つかの録音があるかと思いますが、僕の場合は、トミー・ドーシー時代のヴァージョンが鳴ります(笑)
ベースのマックス・ベネットは、でかそうな太くて丸い音を出すいいベース弾きだと思います。その演奏版~I'll never smile again、聴いてみました。出だしが、アルトのマリアーノのバックはベースのベネットだけ・・・この躍動感、実にいいですね。
というわけで~
1.シナトラの歌(トミー・ドーシー楽団)
2.Max Bennett Plays(これは「シマウマ」10インチ盤音源に+4曲追加の12インチ盤)
それにしても・・・僕もこの「シマウマ」1匹くらい欲しいなあ(笑)
だなぁ
上がってるもの以外では、LonehillJazz から出た
Frank Rosolino のcomplete recordings に
収録がありました。
Sonny Clark との例の人気盤
「I Play Trombone」(Bethlehem)を含むコンピCDですが、
この曲はクラークではなく、Claude Williamson が
サイドを務めてます。
ロソリーノ、マリアーノのソロは、なかなかよいです。
「シマウマ欲しい」ダブって書いてしまいました。くどくていけませんね(笑) コメント冒頭の1行は消しといてください(笑)
2525さん~そのロソリーノのセッションは知りませんでした。ナイスな情報、ありがとうございます。
「シマウマ」はお持ちではないようですね。今では所有している東芝の再発盤もみかけません。再発とはいえ10吋というのは嬉しいですね。このサイズに、はまるデザインですので、12吋の大きさでは間抜けしますし、CDサイズではただの動物園の写真にしか過ぎません。ベツレヘムの10吋盤は再発でもこのサイズで味わいたいものです。
オリジナルは一度みかけたことがありますが、生きているシマウマを買えるような値が付いておりました。競馬で大穴を当てない限り無理ですね。(笑)
この曲のヴォーカルも話題にしましょう。トップはシナトラかもしれません。
ヘレン・カーはいいですね。このアルバムは、ヴォーカル・マニアが値を吊り上げたと言われておりますが、2曲とはいえ確かにヘレン・カーは魅力があります。
そういえば「Hence!何とか」というタイトルがありますが、このレコードを持っていても知らない人が多いでしょう。
facebook でお忙しいようですが、お元気そうで何よりです。
ロソリーノの録音は、TAKASHI さんがご指摘のようにマックス・ベネットのベツレヘム盤の音源です。同じようにマリアーノ名義も音源は同じです。
ベネット、ロソリーノ、マリアーノ、誰がリーダーでも不思議はないほどそれぞれの出来が良いといいことでしょう。
どうも似てるなと思ったら・・・・
同一音源でしたか、不覚>_<;;
オリジナル盤のリーダーを知らずに私も別名義の再発盤をよく買いました。同一音源と知らずに聴いているものもあるかもしれません。
この曲は、メロディが覚えやすくて、印象に残ります。ビル・エヴァンスの演奏は、すぐに思い浮かぶのですが、ヴォーカルに比べてインストは手持ちがほとんどないので、エントリーは、エヴァンスのものだけにします。
Bill Evans / Interplay (Riverside)
挙がっていないもので他には、George Shearing「Lullaby of Birdland」(Verve)、Lou Levy「Plays Baby Grand Jazz」(Jubilee)なんてのがありました。
つい書いてしまいますが(笑)、ヴォーカルではシナトラは別格として、美形ジャケのモーリーン・トムソン「The Thrill is Gone」(Coral)なんてのもいいなあ。
おはようございます。
確かにビルエバンス以外はなかなか見つかりませんね。
ブルーベックの古いアルバムに入っているようですが手持ちにはありませんでした。
シナトラなのでビッグバンド物と思いましたが、アーティーショーやグレンミラーはあるようですがこれも残念ながら聴いた事はありません。
一枚手持ちでビッグバンド物がありました。
Count Basieの "More Hits of the 50's and 60's"
覚えやすメロディーで、ゆったりしたミディアムスローなテンポでベイシーサウンドにはピッタリの曲です。
シナトラ・ファンは別として、ほとんどのジャズ・ファンはビル・エヴァンスの演奏で、この曲を知ったことと思います。私もその一人ですが、この曲が歌物と知ったのは随分後のような気がします。
シアリングとルー・レヴィーもありましたね。レヴィーはにやけたジャケですが、趣味の良いピアノです。
ヴォーカルは多くのヴァージョンがありますが、ジャケではトレンチコートのモーリーンがベストですね。ヴォーカルも機をみて話題にしましょう。
ブルーベックは、「College Of The Pacific」で取り上げております。デスモンドはいつものように快調です。
ベイシーも取り上げておりましたね。ベイシーらしさがよく出ている演奏です。元々ビッグバンド物のせいかアマチュアのビッグバンドが好んで演奏しているようですが、アレンジに面白さがあるのでしょう。手本としているのはアーティー・ショーやグレン・ミラーではなくベイシーが圧倒的です。モダンなアレンジでなければ野暮ったい演奏になるようです。
I'll Never Smile Again Best 3
Bill Evans / Interplay (Riverside)
Max Bennett (Bethlehem)
Erroll Garner / Solitaire (Mercury)
ヴォーカルに比べますと音源が少ないこともあり多くのヴァージョンは挙がりませんでしたが、ビル・エヴァンスが広く聴かれているようです。
また記事で話題にしたマックス・ベネットのヴァージョンはベツレヘムの音源をまとめたマックス・ベネットやチャーリー・マリアーノ、フランク・ロソリーノのアルバムでも聴けます。
今宵はお気に入りのアイル・ネヴァー・スマイル・アゲインをお楽しみください。