1974年に発売されたスイングジャーナル増刊「幻の名盤読本」の巻頭グラビアページにマニア垂涎のレコードが並んでいる。当時でも状態が良ければ10万円を越えるものばかりで、国内はおろか海外でも再発されたことがないものばかりだ。そのなかにJ.R.モンテローズのJARO盤「The Message」が紹介されている。JAROというレーベル自体、5タイトルしかリリースしていないだけに希少性も高い。
さらにモンテローズのリーダーアルバムは少ないうえ、今でこそ簡単に聴けるブルーノート盤でさえこの本に載るほど珍しい時代だった。そしてもう1枚、プレス数が1000枚にも満たない超貴重盤が「あるらしい」とささやかれていたのが、先日CDで発売された「イン・アクション」である。ロック・アイランドにあったマイナー・レーベル「studio 4」によって64年に録音されたものだが、モンテローズが当時活動拠点としていたナイトクラブで売るために作られたものでレコード店ではほとんど売られていない。その「あるらしい」という噂はたまたまアメリカ帰りのジャズファンが自慢げにジャズ喫茶に持ち込んだことから広まったようだ。
このアルバムはVSOPレーベルで80年に再発されているので既に聴かれている方は多いと思われるが、地元のトリオをバックにしたワンホーンの噂に違わぬ名演をとらえている。チャールス・ミンガスの「直立猿人」で聴かれる攻撃性と、ケニー・ドーハムのジャズ・プロフェッツでみせた繊細なプレイは、全米はもとよりヨーロッパまでテナー1本を携えて放浪したモンテローズならではの奔放さがあり、中央のジャズシーンよりも地方で活動することを好んだ束縛されないジャズ観が滲み出ている。レコード会社の指示に従い広く売れるアルバムを作るのもジャズが支持されるために必要なことだが、信念を貫くのもジャズのひとつの在り方だろう。
「幻の名盤読本」にはその当時入手困難な700枚のアルバムが挙げられているが、今ではそのほとんどを聴くことができる。その全てが名盤とは限らないものの陽の目を見たことで生涯欠かせないコレクションが増えた人や、ジャズの素晴らしさを発見された方もいるかもしれないが、この本で紹介されているのはほんの一部にしか過ぎない。掘り出せばまだまだ幻の名盤は存在する。だからジャズはやめられない。
さらにモンテローズのリーダーアルバムは少ないうえ、今でこそ簡単に聴けるブルーノート盤でさえこの本に載るほど珍しい時代だった。そしてもう1枚、プレス数が1000枚にも満たない超貴重盤が「あるらしい」とささやかれていたのが、先日CDで発売された「イン・アクション」である。ロック・アイランドにあったマイナー・レーベル「studio 4」によって64年に録音されたものだが、モンテローズが当時活動拠点としていたナイトクラブで売るために作られたものでレコード店ではほとんど売られていない。その「あるらしい」という噂はたまたまアメリカ帰りのジャズファンが自慢げにジャズ喫茶に持ち込んだことから広まったようだ。
このアルバムはVSOPレーベルで80年に再発されているので既に聴かれている方は多いと思われるが、地元のトリオをバックにしたワンホーンの噂に違わぬ名演をとらえている。チャールス・ミンガスの「直立猿人」で聴かれる攻撃性と、ケニー・ドーハムのジャズ・プロフェッツでみせた繊細なプレイは、全米はもとよりヨーロッパまでテナー1本を携えて放浪したモンテローズならではの奔放さがあり、中央のジャズシーンよりも地方で活動することを好んだ束縛されないジャズ観が滲み出ている。レコード会社の指示に従い広く売れるアルバムを作るのもジャズが支持されるために必要なことだが、信念を貫くのもジャズのひとつの在り方だろう。
「幻の名盤読本」にはその当時入手困難な700枚のアルバムが挙げられているが、今ではそのほとんどを聴くことができる。その全てが名盤とは限らないものの陽の目を見たことで生涯欠かせないコレクションが増えた人や、ジャズの素晴らしさを発見された方もいるかもしれないが、この本で紹介されているのはほんの一部にしか過ぎない。掘り出せばまだまだ幻の名盤は存在する。だからジャズはやめられない。
J.R.モンテローズは個性の強い演奏のため、一般受けはしないようですが、その個性に惹かれる熱烈なファンがいるテナー奏者です。今週はJ.R.モンテローズのお気に入りをお寄せください。多くのリーダー作はありませんのでサイド作も含みます。
管理人 J. R. Monterose Best 3
The Message (JARO)
J. R. Monterose (Blue Note)
Pithecanthropus Erectus / Charlie Mingus (Atlantic)
70年代後半から80年代にかけても「Progressive」や「Storyville」にリーダー作を残しております。サイドとして参加したものにはケニー・ドーハムやテディ・チャールス、ルネ・トーマス等があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
LOVER MAN @ IN ACTION - J.R. MONTEROSE
http://www.youtube.com/watch?v=tm5NbroxjTU&feature=related
J.R.モンテローズを初めて聴いたのは、直立猿人だったと思います。
お気に入りは、
The Message
このアルバムは、最近聴き、彼の実力を再認識しました。
Pithecanthropus Erectus/Charlie Mingus
それまで一番好きだった、モンテローズです。
The Jazz Prophets Vol.1/Kenny Dorham
このアルバムで、モンテローズは重要な役割を果たしていると思います。
このグループで、何枚もアルバムを出して欲しかったです。
次点J. R. Monterose
モンテローズのリーダー作は少ないうえ、どれも傑作ですので割れるのを予想しておりますが、トップに「The Message」がきましたか。サイドは弱いですが、良い音が鳴っていますね。
そして直立猿人、おそらくモンテローズを最初に聴いたのはこのアルバムだった、という方が多いでしょう。強烈でした。
ジャズ・プロフェッツは短命で終わりましたが、モンテローズはドーハムに信頼を寄せていただけに残念です。
2,Pithecanthropus Erectus / Charlie Mingus (Atlantic)
3,Kenny Burrell Vol2 (BN)
何しろリーダー盤が少ないので2や3が入る訳だ。今般、安売り再発で珍しいのが出たので買うとするか・・・。
でも、モンテローズらしいとなると上記の三枚が良いのでは・・。
しかし、連休ボケで頭がまわらないのだ・・いつもの事か!
トップに初リーダー作のブルーノート盤がきましたね。さすがにブルーノート、リズム陣は豪華です。このバックで燃えたのでしょう、サリヴァンも良いプレイをしております。
そしてミンガスに次いでバレルの「メキシコ・シティ」が挙がりましたか。寄せ集め感のあるアルバムですが、ドーハムのセッションの別ヴァージョンは貴重ですね。
この連休はジャズと野球三昧でした。デイゲームでビールを飲みすぎてフラフラです。
Xanadu のStraight Ahead しか持ってないし、
しかもどっちも今まで一度もいいと思ったことないので、
今回は棄権することにします。
同世代の同じ白人テナーで、似たような名前の
Jack Montrose の方が、まだいいかな、僕的には。
この二人、どっちもデトロイト生まれなんですが、
デトロイターとして語られることはないですね。
JR九州、新幹線で鹿児島から東京までは7時間ほどでいけるようですが、その先、札幌は遠いですね。 飛行機じゃないとだめですね。
モンテローズは無骨な感じが好きです。
1.Message (JARO)
ワンホーンである、トミフラ、ギャリソン、ラロッカ とメンツもいい。
何よりA面 『コートにすみれを』B面 『クリフォードの思い出』を2曲目に挟んである選曲が良いです。
2.J. R. Monterose (Blue Note)
こちらもいいですね、ジャロ盤と甲乙つけがたいです。
3.Kenny Dorham /Round About Midnight At The Cafe Bohemia(Blue Note)
ミンガスと迷いましたが、こちらの方がライブで伸び伸びとやってるように思います。
モンテローズは個性が強いせいか好みが分かれるかもしれませんね。あの曲のあるテナーが癖になる人もいる反面、再発されて聴いたもののガツンとこなかった方もいるようです。多分に幻の名盤と騒ぎすぎたせいでしょう。
よく混同されるジャック・モントローズともデトロイターとして語られることはなかったですね。モンテローズは放浪、モントローズはウエストのせいかもしれません。
JRを乗り継いで九州から札幌までは、よほど列車の旅が好きな方でなければ退屈するでしょう。飛行機ですと直ぐですので是非どうぞ。
モンテローズがお気に入りのようですね。私も骨太の音は好きなほうです。
トップにジャロ盤とは嬉しいですね。当然再発の所有ですが、オリジナルを拝んでみたいものです。おっしゃるようにメンバー、選曲、内容とも申し分ありません。
そしてブルーノートもレーベルらしさが出ていて面白いと思います。
サイド作からドーハムのボヘミアが挙がりましたか。ニューヨークの活動を好まなかったモンテローズですが、ドーハムとは気があっておりましたのでジャズ・プロフェッツが活動を続けていたならモンテローズの評価が変わっていたかもしれませんね。
「幻の名盤」とは、ネーミングが素晴らしく、ジャズ・ファンの琴線に触れる言葉ですね。僕も幻の名盤読本のお世話になりました。一枚再発盤をゲットするたびに、紹介欄にチェックを入れるので、古本としての価値はゼロですが(笑)。
で、JRですが、鉄道会社ではありませんが、蒸気機関車みたいな演奏をするなと思ったことがありました。適当ですが、
①The Message (JARO)
②J. R. Monterose (Blue Note)
③Body and Soul (Munich)
③は1970年のオランダ録音で、現地のリズムセクションを使っています。J.R.もなかなかですが、レインデ・グラーフ(p)以下の演奏もいいので挙げてみました。