談合で軒並み知事が引っ張られている。
いまさら摘発するのは解せない。まず、地方の土木や建設などの公共事業で談合が行われているのは長年にわたる公然の事実だ。次に談合は自明の悪とされるが、ならばなぜ長年続いてきたか。談合に代わって競争入札を導入すればそれでよいのか。過去と未来の話が出てこない。もうひとつ、首長の「天の声」にみられるような汚職と談合は別に論じられるべきだろう。談合は汚職につながるかもしれないが、汚職のために談合というシステムができあがったわけではないはずだ。明らかに、談合が先で汚職が後。談合をご馳走とすれば、それにたかる蝿が議員や役人だろう。
地方の限られた公共事業を何社もが獲りあえば、ダンピング競争となって共倒れになるのは火を見るより明らか。当初は、適正(かどうかは別にして)な利潤を分け合って共存していこうという試みだったのではないか。先日の報道では、談合なかりせば、5%程度は落札価格が下がったはずだと調査結果が発表された。すると、5%程度が上乗せされた利潤ということになり、これが首長選挙やおらが町の先生への裏献金になるのかもしれない。もちろん、国民の税金に対する明白な不正ではあるが、暴利を貪るというほどではないように思える。
もともと公共事業とは地方に金をばらまき、雇用の確保や景気浮揚に資するためのものだ。だから、不要不急の公共事業にも予算が組まれてきた。法人を含む都民の納めた税金が地方に分配されるわけだ。談合もまた、地方レベルの富の再配分の手法とも考えられる、非常に不完全であっても。100億の予算があるのに、競争入札によってダンピングが起こり、30億しかその地方に落ちないとすれば、地方経済上では明らかな損失といえる。談合に代わる分配の手法を編み出さない限り、談合も談合に絡む汚職もなくならないと思える。禁じてもなくならないものには、それだけの理由があるのだ。
いまさら摘発するのは解せない。まず、地方の土木や建設などの公共事業で談合が行われているのは長年にわたる公然の事実だ。次に談合は自明の悪とされるが、ならばなぜ長年続いてきたか。談合に代わって競争入札を導入すればそれでよいのか。過去と未来の話が出てこない。もうひとつ、首長の「天の声」にみられるような汚職と談合は別に論じられるべきだろう。談合は汚職につながるかもしれないが、汚職のために談合というシステムができあがったわけではないはずだ。明らかに、談合が先で汚職が後。談合をご馳走とすれば、それにたかる蝿が議員や役人だろう。
地方の限られた公共事業を何社もが獲りあえば、ダンピング競争となって共倒れになるのは火を見るより明らか。当初は、適正(かどうかは別にして)な利潤を分け合って共存していこうという試みだったのではないか。先日の報道では、談合なかりせば、5%程度は落札価格が下がったはずだと調査結果が発表された。すると、5%程度が上乗せされた利潤ということになり、これが首長選挙やおらが町の先生への裏献金になるのかもしれない。もちろん、国民の税金に対する明白な不正ではあるが、暴利を貪るというほどではないように思える。
もともと公共事業とは地方に金をばらまき、雇用の確保や景気浮揚に資するためのものだ。だから、不要不急の公共事業にも予算が組まれてきた。法人を含む都民の納めた税金が地方に分配されるわけだ。談合もまた、地方レベルの富の再配分の手法とも考えられる、非常に不完全であっても。100億の予算があるのに、競争入札によってダンピングが起こり、30億しかその地方に落ちないとすれば、地方経済上では明らかな損失といえる。談合に代わる分配の手法を編み出さない限り、談合も談合に絡む汚職もなくならないと思える。禁じてもなくならないものには、それだけの理由があるのだ。