1月26・27日は、獲得型教育研究会の合宿(東京)に参加しました。
獲得型教育というのは、単なる参加体験型グループ学習をさすのでなく、リサーチ、ディスカッション・ディベート、プレゼンテーションを含む総合的な学びを獲得する教育をさします(私の理解によれば)。
研究会の主宰者であり、獲得型教育なる言葉をつくりだした渡部淳先生(日本大学)によると、「一人ひとりの集めた情報を共同の学びの中で生かし、パフォーマンスを含む表現活動を通して身体化、内在化しようとするのが、獲得型授業である」。(渡部淳 2001年 教育における演劇的知―21世紀の授業増と教育の役割 柏書房)
13時40分から始まった研究会は翌日12時20分まで、盛りだくさんでした。
アイスブレーキング、中学の新任先生による国語と社会の模擬授業、ドラマワークショップの体験、授業実践報告、アクティビティの体系化を視野に入れた渡部淳先生の報告と質疑。
どれも私にとっては刺激的で、学ぶことがたくさんありました。
特に、模擬授業は久々の体験で、授業中は生徒の心理を体験し、授業後の皆さんのディスカッションから自分自身の日頃の授業をふりかえり、淳先生のコメントにその体験の豊富さと理論的裏づけの厚さを垣間見たのでした。
高校教師時代は、若手を中心にお互いの授業を見るということをしたものですが、考えてみれば大学では無い。それぞれが自分の城を守っている。これで良いのだろうか。
私について言えば、教職総合演習は外部から見に来てもらうことがありますが、人間環境論のほうはめったにない。せめて同系統の授業担当者が、お互いの授業の内容を知るということが必要なのでは・・・などと思ったのでした。
それにしても、日頃の授業について考え直すところがあるなあ。学生が興味を持てることをテーマにしていく事も大切ながら、自分の専門性をもっと大切にする必要もある。
獲得研に集まっている先生方は、熱心で賢くて温かい。こんな先生方がまだまだいるのだと思うと未来に希望が持てます。けれどやはり大変そうです。子どもたちにとって豊かな教育環境をつくるには、先生方にもっと豊かな環境を保障する必要があるのでは?
夜は早めに寝たつもりだったのに、帰りの飛行機の中ではぐったり。うたた寝しては自分のいびきで目が覚める・・・の繰り返しでした。ご近所の座席の方に、ご迷惑おかけしていたのでしょうね。