ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

進化をとげた「ハックの冒険」ワークショップ―異文化間教育学会プレセミナーより

2013-06-10 13:01:57 | ワークショップの報告

「異文化間教育学会でのプレセミナー「ドラマを通して考えるハックルベリー・フィンの冒険」が6月7日に終了しました。

ふりかえってみると、2011年終わりごろに、ふってわいた吉田真理子先生とのペア。
そのときのテーマは「大学でのドラマ授業」。
獲得研の渡部淳先生の仕掛けでした。http://www.kakutokuken.jp/periphery/

そして、昨年3月の獲得研セミナーでの「トム・ソーヤの冒険」。
「やりとげた!」という思いと同時に、「もっと良いものがつくれたかも」という若干の物足りなさから、ペア継続宣言。
11月の獲得研例会でチャンスをいただくことに。

「ハックルベリー・フィンも読んで見て」と真理子先生に言われ、読むとすぐにトムからハックに心変わりした私。ハックのほうがはるかに面白い。
日頃の忙しさにしだいに思いも薄れ、8月の打ち合わせでは、「なんで私たち、継続することになったんだったっけ」というところまで逆戻り。

「淳先生の陰謀(?)でペアを組むことに・・・」
「それは3月までの話。今は・・・?」

改めてペアで継続することの意味を確認。
真理子先生のこだわりから、多くのことを学びました。
いろいろな人との協同ワークショップはこれまで何度もありましたが、今回のペアは深く細かいところまで話し合ってきました。
東京と京都という距離への危機感が、かえってお互いを近づけたのかもしれません。

一例をあげると、こんなことがありました。
アクティビティを「エンプティ・チェア」と名づけたことへの獲得研の方々の違和感。
けれど、私たちとしてはこの方法をはずせない。
でも、「エンプティ・チェア」と名づけると誤解が生じる。それは止めよう。
チェアを使う必然性は?
チェアをカヌーとして使って私が大学生を相手に実践。
けれど、椅子にしてしまうと動きの自由度が少なくなるのでは?
では、ジムの上着を小道具に・・・。
結果、椅子は布に変わりました。

資料や台本も、何度もメールで往復して検討しました。

結果、参加者から、嬉しい反応をいくつももらいました。
例えば、「劇を演じさせるということを授業に活かしたいと思って来た。でも、演じることが目的でなくて、感じることだったのですね。良い意味で、期待が裏切られました」
ワークショップを終えて話しかけてくださった女性のことばです。

プレセミナーを終えて、ふたりでふりかえり。
「淳先生が化学反応と言っていたことが、実際に起こったのでは」
これが、この1年半ほどをふりかえっての、私たちの総括でした。

獲得研のメンバーからさまざまなサポートがありました。当日だけのことではありません。
獲得研という実験室のすばらしさを実感しています。

まだ実験は継続します。
何か良いものを世に送り出せそうです。

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