ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

主体的に学ぶってどういうこと?ーフィールドスタディin山梨・長野(コアプラス主催)

2015-09-10 10:40:48 | 研究会報告

長野の山中にて

本当は、研究会というカテゴリーで書くのはおかしいかもしれませんが、私としては、そういう位置づけで。

伊那市立伊那小学校、オールタナティブスクールのまあるい学校、私立南アルプス子供の村小学校・中学校、デモクラティクスクール八ヶ岳サドベリースクールの4校を、3日間で訪問させてもらいました。

「主体的に学ぶってどういうこと?」ってことを、考え抜いた3日間でした。

なんといっても刺激的なのがサドベリースクール。沖縄サドベリー、西ノ宮サドベリーに続いて、私が訪問するサドベリースクールは今回3校目。

チャイムが鳴らないというのは今回訪問した学校の共通点でしたが、それでもお昼ごはんの時間ぐらいは決まっている。サドベリースクールは、それも含めて、子どもが何をするか個々の子どもの自己決定。登校時刻、下校時刻も一応決まっているという感じ。ただ、掃除の時間はきちっと守られていました。それも子どもたちが自分でルールとして決めたから。

印象的だったのは、小学校中学年ぐらいの女の子が、コアプラススタッフの男性(学生)を気に入って、何かとまとわりついていたのに、私たちがミーティングを始め「今は遊べない」と言われたら、あっさりと離れていったこと。メリハリをはっきりつけられることに感心しました。けっしてわがままではない。

「しかし、これで学力がつくのだろうか」
「そのときの学力って何?」
など、ミーティングでもそれぞれが自分のこれまでの経験と照らして、語り合いました。

本家本元のボストンのサドベリーバレー・スクールでは、そこで過ごすうちに、だれもが読み書きを習得するという。現実には、世界中に(もちろん日本でも)読み書きができない人はたくさんいる。ということは、そこには読み書きをしたいと思える環境と、それを学べる環境があるということ。

スタッフは何もしないというけれど、子どもたちを取り巻く環境が(家庭も含まれるだろう。おそらくここに通っている子どもたちの親は平均以上に読み書きをしている層だと思う)そうさせるのか。

いろいろな学校を訪問しましたが、それぞれの子どもに合わせるといっても、その学校のシステムが合う子と合わない子がいるのではないかということ。
一人ひとりの子どもを大切にしながらも、多様性があること、選択できることは大切なのではないか。
そして、親が子どもをうまく養育できなかったり、経済的に困難だったりする子どもにも、それぞれの子にふわさしい教育環境が提供できるようにならないものだろうか。

公教育が成立したことは、すべての子どもに学ぶ権利が保障される基盤ができたという意味で画期的だったのです。これからは、オランダのようにどの学校へ行っても授業料が無料で、行く学校が選べるというのは一つの方向ではないでしょうか。画一的な人間を作りたい人たちは、抵抗するでしょうが…。

今回どの学校でも、対応してくださった方々の率直さがとても気持ちの良いものでした。伊那小学校の佐々木先生、まあるい学校のはまちゃん、南アルプス子どもの村の加藤先生、そして八ヶ岳サドベリーの久保田夫妻。表面的な説明でなく、それぞれがこれまでの経歴や悩みも含めて語ってくださった。

そして、一緒に見学してまわった若い人たち。学生、小学校の先生、小児科のお医者さん。いろいろご迷惑おかけしたと思いますが、苦痛なく一緒に過ごさせていただいたし、いろいろな刺激も受けました。

特に印象に残ったのは、「ふうみんさんは、学校訪問をしたとき、どこを見ておられるのですか」という質問。
本当に、どこをみているのだろう。そうふりかえったとき、あまり熱心に見ていないと気づきました。全般の雰囲気を感じていると、気になる子どもあるいは先生と出会う。そのことを意識の中で追いかける。熱心にみているわけではないけれど、疲れるのはなぜだろう。何かしら、緊張はしている。

八ヶ岳サドベリーは、お家の中が広くて気持ちよく、子どもが騒いでいても気にならない。私自身が自分の家にいるみたいにすっかりくつろいで、ソファーで一瞬眠ってしまったみたい。気がついたら横で子猫が丸くなって寝ていました。

行くまでは、超不安。私だけ年配だし、うまくやれるかなあ。実際行動を共にして、若くはないと痛感。疲れた。でも、参加してよかった。
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