徒然なるまま”僕の趣味と遊ぶ”

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江戸時代の庶民生活ーその2-

2007年12月18日 13時39分02秒 | 江戸時代とは・・・・・

昨日、紹介した江戸時代の随筆集「塵塚談」の著者は小川顕道という人物で、職業は医者です。
書物の最後に、文化11年(1814年)78歳と記していますので、生まれは元文2年(1737年)ということになります。

この78年間に起こった事象やその変化について、かなり広範囲に日常生活について書いています。

それも客観的な数値をあげて書いた部分があります。
例えば、上層階級向けの屋形船が減って、一般庶民が利用する遊びの船の数が飛躍的に増えたということです。

   

屋形船というのは、何十人も乗れる大型の船で、享保(1716~36年)の頃は百隻もあったのが、宝暦7,8年(1757,8年)には、6,70隻になり、最近は20隻ほどになり、反対に、小型の屋形船は、約10倍の5,600隻に増えたと書いています。

そして猪牙船は700隻以上にもなったそうです。
小型の屋形船は、せいぜい5,6人乗りで、猪牙船は、乗客は1~2人乗りで遊覧船として船宿が営業しているだそうです。

つまり、大名や金持ち商人が水上で宴会をするための大型屋形船が減って、庶民が遊ぶ小型の屋形船(屋根舟)や猪牙船が増えていることが分かります。
ということは、この50年間に、庶民の生活が豊かになったということが分かる資料なのです。