終点の某駅で、最後に降車口(前扉)へやってきたのは外国人男性(推定30代)だった。そして、私に500円玉と整理券を見せて、運賃箱へ入れようとしたので、私は「ちょっと…」と制止した。残念ながら、日本語はまったく分からない様子だったので、私が英語で… 話せるわけがありません。そこで、私は彼に分かりやすいように… また、私が不正をしていないことを分かってもらうように… その二点に注意しながら行動した。まずは彼から整理券を受け取って運賃箱へ入れ、“250”と表示された運賃を指差した。次に彼から500円玉を受け取って両替機へ入れた。出てきた100円玉5枚の内の1枚を取り上げ、彼によく見せてから再び両替機へ入れた。そして50円玉1枚と10円玉5枚が出てきたところで、再び“250”と表示されている運賃を指差した。すると彼は納得した様子で、自ら現金を数えて運賃箱へ入れてくれた。この間の私の大きな動きは、「タネも仕掛けもありません」と言う手品師のようだったかもしれない…