節分とは、字面のとおり季節の分かれめです。
大雪やら火山噴火やら恐ろしいニュース続いていますが、着実に日差しは春めいてきてます。
厳しい冬が去り、生命のよみがえる春の訪れはうれしいものです。
しかし季節の変わりめは体調を崩しやすい。
昔の人は考えた。
この時期、疫病神=鬼がやってきて悪い病気をはやらせるに違いない、
で、節分に鬼を追う風習をあみ出したといわれています。
目に見えず災厄をふりまくもの、人間の力を超えた不思議な出来ごとに、鬼を感じ、鬼のしわざと考えたのですって。
貧困や飢饉、病気や死も、人間にとって不幸なものは鬼のしわざ。
しかし異界に住む鬼は、現世で暮らす人間に悪さをするだけではありません。
人に害をなし、神と敵対する一神教世界の悪魔とは大きな違いがあります。
もの並べて仏性あり、すべてに神が宿る日本ならではの発想でしょう。
鬼を悪しきものの集約として、
その鬼に災厄を肩がわりしてもらう節分の豆まき。
この機会に人の心の奥に潜む不安感や、
おそれ(恐れ・怖れ・畏れ・怖れ)に今一度思いめぐらしてみるのもいいかも。