聖徳太子創建の西国18番札所・紫雲山頂法寺は、京都市内ど真ん中にあり六角堂の六角さんで親しまれています。
本堂前に植わった六角柳は、枝が地面すれすれまで伸びる姿から「 地ずり柳 」とも呼ばれます。
小野妹子が植えたのが始まりだとか。
なんとここでも小野家がかかわっていました。
境内東北の池の隅に浮かんでいる建物は太子堂。
この池のほとりに小野妹子を始祖と伝える僧侶の住坊があったので「池坊」と呼ばれるようになり、いけばな発祥の地となりました。
西隣にいけばな研修教室などが入る10階建てのビルがあります。
18番札所の西にあるからウェスト18とい名前です。
エレベーターのうち1台は展望エレベーターで、六角堂の特徴的な屋根を上から見ることができるそうです。
知らなかったので画像もらってきました。
「六の角」とは六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)によって生ずる六欲のこと。
人間の欲望、煩悩を脱して角を無くし円満になること。
「六根清浄を願う」という祈りを込めて六つの角を造ったと伝えられています。
六角堂の詠歌
わが思う心のうちは六の角ただ円かれと祈るなりけり
境内の「へそ石」は本堂古跡の石ともいい、ここが京都の真ん中。
平安遷都のおり、六角堂の所在が道路の中央にあたったので、桓武天皇の勅使が出向いて六角堂に向かってお願いしました。
「この土地を離れたくないとおぼしめしならば、どうか、南北いずれなりとも、お移りいただきたい」。
すると、にわかに天がかき雲って怪しい風が起こりました。さては観音さまがお怒りになったかと思ううちに、六角堂がひとりでに5丈(15m)ばかり北へ退いたといいます。
親鸞は、毎夜比叡山から六角堂に百日間参籠りをし夢のお告げによって浄土真宗を開いたんだそうです。
街中のさほど大きくない境内が緑あふれ、その青々と勢いある様はこの地がとてもパワーのあることを感じさせてくれます。
境内南東に一言願い地蔵
欲張らずに一つだけ願い事をすると叶えられるといわれています。
首を傾けているのは、参拝者の願いを叶えてあげようか、どうしようかと考えておられるお姿だそうです。