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NASAより宇宙に近い町工場(植松努)

2010年03月12日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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この本は、北海道にある植松電機専務取締役で、民間宇宙開発企業カムイスペースワークス(略して「CSW」 )代表取締役の植松努さんが書いた本です。


この本は、開発しているポリエチレンを燃料にした安全なロケットの話だけでなく、以下のように仕事や人生で大切なことも、分かりやすく丁寧に書かれた本で、とてもオススメです!!

目から鱗の内容もありました。

・成功するための秘訣は成功するまでやること
・「よりよく」を求めることが大切なこと
・お金は有意義に使ったほうがいいこと
・人は誰も教えてくれないことをやったときに伸びるということ
・「どうせ無理」をなくした方がいいこと
・努力して楽しむことがよいこと
・壊れないものを作ると利益があがること
・工夫し続けることが大切なこと
・可能性を奪うことが罪なこと
・仕事は社会や人のために役に立つこと
・夢は1個でないほうがよいこと
・優しさが夢をかなえるための一番の近道ということ


前向きに、役にたつことを、地道に、楽しく、優しくやれば、夢をかなえることができるのだと思います。

とてもオススメです!!


以下はこの本のポイントなどです。


・僕たちの会社・植松電機は北海道の赤平というところにあります。夕張がすぐそばです。旭山動物園の旭川にも近いし、ドラマで有名な富良野も近くです。

・僕はそこで20人の会社を経営しています。リサイクルに使うパワーショベルにつけるマグネットを製造するのが仕事です。もうひとつ、僕らは宇宙開発という仕事もしています。ロケットがつくれるようになりました。人工衛星もつくれるようになりました。そして、世界に三カ所しかない無重力実験施設のうちの1カ所は、うちの会社にあります。

・僕は、宇宙開発はあることを実現するための手段だと考えています。それは「どうせ無理」という言葉をこの世からなくすことです。「どうせ無理」というたったひとことで、多くの人が夢をあきらめてしまいます。本当に怖い言葉です。宇宙には月や銀河や星や、美しいものが無数にあります。そんな美しい宇宙ですが、簡単に行くことができないので、あきらめてしまいがちです。多くの人があきらめてしまう夢を、「そんなことないよ!」と言って実現できれば、あきらめない人が一人でも増えるのではないかと思っているのです。

・今、僕らがつくっているロケットは、北海道大学大学院の永田晴紀教授が開発したもので、ポリエチレンを燃料にしています。爆発しない、安全なロケットです。ポリエチレンはなかなか燃えてくれません。だから安全なのです。ただ、燃えにくいものを瞬間的に燃やさなければいけないので、ロケットを打ち上げるのには大変苦労するわけです。

・成功するための秘訣とは、成功するまでやるということです。こういうと当たり前の話のようですが、やっぱり成功するまでやることが、成功するための一番の秘訣だと思います。成功するまでやれば、どんなに苦しいこともつらいことも、全部笑い話になります。途中でやめてしまうと、ずっと後悔することになります。そして、状況を改善するまで努力をし続けることは大切ですが、その努力を一方向からやっているだけではダメです。方向を変え、手を替え品を替えてさまざまな試みをするのがとても大切だということを、実験を通じて学ぶことができました。この実験に関わった僕たちは、失敗を恐れて避けるのではなく、失敗したところから何かをつかみとれるようになったと思います。

・2007年8月4日には、全長5メートルの機体打ち上げにも成功しました。ついに、音速を超えることができたのです。雲を突き抜けてロケットが消えていき、空から「バン、バン」と2回、音速を超える音が聞こえたときには、本当に嬉しかったです。このときロケットは高度3500メートルまで、だいたい25秒で到達したようです。将来、このロケットは大型化していき、やがて宇宙に行けるロケットになると信じています。

・リサイクルで使われるマグネットの開発という仕事をなぜ始めたかというと、既存の製品との正面勝負を避けたんです。そして工夫し続けた結果として、新しい製品と市場が生まれてしまって、そこを独占できたわけです。「ニッチ(すきま)をねらえ」とよくいわれますが、ニッチというものは「見つける」ものではありません。ニッチは自分でつくるものです。誰かがつくったニッチは、その誰かのもの。だから、自分でつくらなければいけません。そのためには自分でやって、苦しいことを見つけて改善すればいいんです。そして、従来の製品との正面勝負を避ければいいんです。

・「よりよく」を求めない人たちが増えていくということは、「よりよく」を求めない社会が生まれるということを意味しています。でも、ここでは恐ろしいことが起きます。もともと企業というものは、「よりよく」を追求するのが務めです。社会が「よりよく」を求めなくなると、企業にとって「よりよく」を追求し提供することが意味を失ってしまいます。そして、今の社会は「よりよく」ではなく「安い」と「早い」しか求めない社会ですから、企業は「安い」と「早い」という消費者への迎合しかできなくなってしまいました。そして「安い」「早い」だけなら、賃金が日本の10分の1の中国に負けるのは当たり前のことです。

・最新の装備だけを見ていたら、自分ではできないような気になるでしょうが、最初の自動車は手づくりでつくられています。最初の飛行機だって手づくりなんです。だから、いろいろなものの歴史の最初を知ると、何でもできそうな気がします。「21世紀こども百科 もののはじまり館」という本が小学館から出ていますが、あの図鑑はとても面白いです。ぜひ読んでみてください。何でもかんでもできそうな気がしてきますから。

・ばあちゃんたちは、そこで車や修理したりする仕事をしていたそうです。ところが、1945年の敗戦後、すべてを失ってしまいます。ばあちゃんたちはそのときに、日本の円というものが一瞬にして価値を失うのを経験しています。国債もまったく価値がなくなってしまいました。だから、ばあちゃんは教えてくれました。お金はくだらないよ、一晩で価値が変わっちゃうからね、と。お金があったら本を買いなさい、頭に入れてしまえば誰にも取られないし、その知識が必ず新しいことを生みだすと教えてくれたんです。ばあちゃんは知恵と経験にはお金と同じ価値があるということを教えてくれました。お金はとっておいてもしょうがありません。だから、なるべく使ったほうがいいです。お金は、自分の知恵と経験になるように使えば、決して減ることはありません。必ず、元がとれます。

・誰も教えてくれないことをやったときに人は伸びるんです。輝くんです。教えてもらえる範囲内では、輝くことはありません。でも、多くの人たちが、教えてもらわないとできないと思い込んでいます。「それはまだ習っていません」「それはまださせてもらっていません」と言って、やめてしまいます。自分でやればいいんです。自分で試せばいいんです。学校にいるあいだや会社にいるあいだ、そして、させてもらえてるあいだしかできないわけではありません。自分でやってみるべきです。そうすれば、自分の能力は時間に関係なく伸びていきます。

・奇跡的に僕は大学に受かることができたんです。そして大学で、僕は学問に出会いました。なんと、大学で出会った学問は、小学校のころからやっていた趣味でした。設計や製図の勉強は、ペーパークラフトでやったこととほとんど一緒でした。航空力学や流体力学は、紙飛行機の勉強でやったことと何も変わりありませんでした。自分一人でやっていた研究が全部、大学に行って勉強と結びつきました。だから僕は、中学高校と赤点の帝王だったのに、大学へ行ったら勉強しなくてもほとんど100点がとれるようになっていました。僕を支えてくれたその能力は、中学高校のあいだ、「成績に関係ないんだからやめろ」と言われ続けたことに関する能力でした。しかしそれこそが、大学での学問だったのです。

・僕の大嫌いな言葉「どうせ無理」は、楽をするための魔法の言葉でもあります。真面目な顔をして「それはどうせ無理だわ」という評論すれば、評論をした瞬間から何もしなくてよくなります。何も考えなくてよくなります。そして、その評論の際にはバックグラウンドデータはひとつもいりません。真面目な顔をして、あたかも知ったような顔をして「どうせ無理だ」と言うだけでいいんです。「どうせ無理」ということは何もしないという意味ですから、そこには知識の蓄積も必要ありません。簡単に言える言葉なんです。何もしなくてよくなって、何も考えなくてよくなるのですから、人生はものすごく楽になります。でも、楽をするとどうなるか、知っていますか。楽をすると「無能」にしかなれません。なぜなら楽をするということは、他の人がする経験を避けて通るということだからです。能力というものは、経験しなければ身につかないからです。経験をしなければ能力はなくなります。

・楽をしてボーッとしていてはいけません。苦労する中、努力する中に「面白い」と思うところを見つける、すなわち楽しむのです。「楽」と「楽しむ」、同じ漢字を書きますが、意味が全然違います。楽をしてはいけないんです。楽しむんです。

・まず、値切る人に売らないようにしました。それによって利益が確保できるようになりました。そして、納期を待てない人に売らないようにしました。待ってくれる人に売るようにしたら、見込み生産も在庫もしなくてよくなりました。だから、数年前に鉄とか銅の材料の値段がものすごく跳ね上がったとき、うちの会社はあまり気にせずそれぞ乗り越えることができました。壊れないものをつくると決意したとき、自動的になるべく売らない、なるべくつくらないという仕組みが出来上がってしまったわけです。ところが、「そんなこと言ったって、競合製品が出たら終わりでしょう」という人がいます。それに備えて僕たちも、自分たちの製品をひっくり返すことができるくらいの新型を用意しています。ところが、つくってからもう5年も経つのに、デビューできないでいます。なぜなら、誰も今の僕たちの製品をコピーしてくれないからです。なぜなら、壊れないものを誰もつくりたくなかったからです。サービス部門を食わせておくためには、壊れるものをつくらなければいけないからです。ものすごく情けないことですが、うちの製品がオンリーワンになっているのは、壊れないものをつくっているからです。こんなバカな経営方針でやっているうちの会社ですが、売り上げ自体は順調に伸びていきました。まあ、元が低すぎるというだけなんですけれども。

・もし誰かが「あなたに十分な給料をあげますから、本を読んじゃダメ、テレビも見ちゃダメ、そこのベッドでひたすら横になっていてください」と言ったら、どうします?「これは楽な仕事だ、嬉しい」と思うでしょうか。そんなことを実際にやったら、1ヶ月もしたら歩くこともできなくなるでしょう。それに近いことをしてはいけません。自分の人生の時間です。手加減した働き方をしていると、手加減した人生の生き方になり、人生の時間がもったいないんです。その職場という環境を生かして学べることを徹底的に学ぶんです。

・あきらめなければ、状態がほんの少しよくなります。状態がほんの少しよくなるまで、やめずにやり続けることが大切なことです。工夫をし続けるんです。状態が少しよくなったら、そこにつながる過去はつらければつらいほど感謝できるし笑えるものになります。

・ロケットは、地球の自転を利用して飛ぶ必要があります。ですから、東側に向かって飛ばさなければいけません。では、東側によその国がない地域がどれだけあるかというと、まずアメリカの東海岸。ここはスペースシャトルが活用しています。そして南アメリカの東海岸はヨーロッパが使っています。オーストラリアの東側はイギリスが使っているんですよ。アフリカの東海岸は、ソマリアなど治安がよくない地域があって使えない状態です。フィリピンからインドネシアあたりは島がありすぎて飛ばせません。残る1ヶ所は日本なんです。日本というのは実はロケット打ち上げにものすごく適しているわけです。

・どんなものも最初は小さくて、そして価値が分からないんです。世界で初めてのものを知っている人間はそれまでいないからです。世界初のものは、マーケットリサーチしたって答えなんて出るわけがありません。マーケットリサーチで得られるのは、すでにあるものの情報だけです。だから、国家主導の世界初はこの世にないんです。世界初はすべて、個人が自腹でやってきました。あなたも、これから先、世界を変える可能性があります。「そんなこと言ったって、一人じゃ何もできないだろう」と思ったかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、坂本龍馬は何人いましたか?一人ですよね。エジソンも一人です。歴史は、一人の人間が変えてきました。

・殺人が罪になるのは、人類にとって大切な一人の人間の可能性を奪ってしまうからです。可能性を奪うことが罪なんです。人にとって一番つらくて悲しいことは、可能性が失われることです。だから、言葉で人の可能性を奪うということも、殺人と同じくらい罪深いことなんです。「そんなもん、できるわけないよ」とか「やってもムダだ」とか「どうせ無理だ」というのは、人の心を確実に殺す言葉です。

・夢とは、大好きなこと、やってみたいことです。そして仕事とは、社会や人のために役に立つことです。夢を1個しか持たない人たちは、その1個の夢がくじけた瞬間におかしくなります。たった1回の受験でおかしくなる人もいます。たった1回の就職に失敗したことでおかしくなる人がいます。だから、夢は1個でないほうがいいんです。夢はたくさんあったほうがいいんです。

・自分が今持っている夢というものが、手段なのか本当の夢なのかを判定する簡単な方法があります。それはその夢をかなえるためのプランBがあるかどうかです。プランがひとつだけで、プランBがない夢は、きっと手段です。

・人と仲良くするために一番大切な秘訣は、そういう人が困っていることを見つけて助けることです。そうすると、人から必要とされるんです。このことを日本語で何というかというと「優しさ」といいます。優しさが、夢をかなえるための、実は一番の近道なんです。この不景気な社会に必要なのは、優しさと憧れです。この2つを持っていると絶対に食いっぱぐれません。なぜなら、優しさがあると、人の苦しみや悲しみを知ることができるからです。そうすると、その問題を解決したくなります。問題というものは、必ず新しいビジネスの種になるんです。人の悲しみにも苦しみにも気づくことができない人間は、新しい仕事を見つけだすことができません。

・理想を追うのは大変です。悔しいことがいっぱいあります。この本の最後に、悔しいことと出会ったときに、何とか耐えるための言葉を紹介しておきましょう。「明日のために、今日の屈辱に耐えるんだ」この言葉を覚えたおかげで、僕は今まで何度も人生が救われてきた気がします。これは「宇宙戦艦ヤマト」の沖田艦長の言葉です。第1話にこの言葉が登場してきます。

・未来というものは、現在できることの先には絶対にありません。未来とは、未知なる進化の先にあるものです。子どもたちにあきらめ方さえ教えなければ、彼らは勝手に未来を切り開きます。どんなことでも、できる理由を教えればできるんです。できない理由を思いついたときは、それをひっくり返してください。それはできる理由になるんです。

<目次>
第1章 僕たちの宇宙開発
 なぜ町工場で宇宙開発?
 全額自腹でやっていく
 成功する秘訣は、成功するまでやること
 僕たちがロケットをつくる意味
 お金では得られないものを得る
第2章 「よりよく」を求める社会をつくろう
 「しんどい」と思うところにビジネスチャンスがある
 ニッチ=すきまは自分でつくれ
 「よりよく」を求めなくなったとき、社会はダメになる
 「壊れやすい製品」をつくらなければならないのは悲しい
 大量生産・大量消費社会はもう終わりつつある
 「だったら、こうしてみたら」をこれからのキーワードにしよう
 「できる」と思えばできるんだ
第3章 「夢」って何だろう?
 小学校の卒業文集に書いた「夢」を先生から叱られた
 すべてのモノは、最初は「手づくり」
 大人になって、夢をかなえるチャンスが訪れた
 実現できそうな夢が本当の夢だろうか?
第4章 教えてくれる人がいないなら、自分で学べばいい
 「普通」って何?
 いろいろな「普通」があっていい
 お金よりも「知恵」と「経験」
 僕の原点は紙飛行機
 ペーパークラフトで何でもつくれる
 夢を潰された進路相談
 知らなかったら調べればいい。間違ったらやり直せばいい
 教わらなければ、始められないのか?
 どんなことも自分で学べる
第5章 楽をしないで努力を楽しもう
 周りの言葉に流されるな
 「世界初」は「世界一」
 好きなことがない人は学ぶことができない
 楽をすると「無能」になる
 自信がない人は「評論」をして他人の自信を奪う
 自信剥奪の連鎖を止めろ!
 楽をしないで努力しよう
第6章 他のどこにもない経営方針
 経営方針は「稼働率を下げる。なるべく売らない。なるべくつくらない」
 どんなことがあっても壊れない製品をつくる!
 僕たちの製品を誰も真似しない理由
 時間を余らせて、新しいことに使う
 給料分だけ働いていると、給料分の人間で終わる
第7章 あきらめないで世界を変えよう
 人との出会いで人生は変わる
 ロケットエンジンは家でつくれる
 買うのではなくて、つくることを考えよう
 失敗を生かして改良する
 悲しければ悲しいほど、それを乗り越えたときの喜びは大きい
 あきらめないで、工夫をし続ける
 宇宙のゴミを片づけるロケットに
 自分の人生は、自分以外の誰も保証してくれない
 NASAから委託を受けている会社と仲よくなった
 アメリカ人がつくれるものは僕らだってつくれる
 宇宙開発で問題解決能力を身につけることができる
 たった一人が世界を変える
 人の可能性を奪ってはいけない
 「やったことがないからできない」は嘘だ
 憧れが努力を生む
第8章 未来の社会をつくるために
 夢は「大好きなこと」、仕事は「社会に役立つこと」
 好きなことが仕事につながった
 夢はたくさんあったほうがいい
 手段と夢を取り違えてはいけない
 優しさとと憧れが夢をかなえる
 感動すると夢が見つかる
 ロケット教室で子どもに自信を
 「どうせ無理」をなくしたいと思ったきっかけ
 価値が分かる人間を育てる
 信じるに値する未来を描こう
 未来をつくるプロジェクト開始!


面白かった本まとめ(2009年下半期)


<今日の独り言>
ハンサムスーツという映画を観ましたが、面白かったです。最後のどんでん返しは意表をついて、良い話かと思います^_^)

コメント
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