<金曜は本の紹介>
「置かれた場所で咲きなさい(渡辺和子)」の購入はコチラ
「置かれた場所で咲きなさい」という本は、1956年にノートルダム修道女会に入り、現在86歳のノートルダム清心学園理事長である渡辺和子さんが書いた本です。
この本では、その人生経験をふんだんに取り入れ、人生をよりよく生きる行動や考え方について、とても分かりやすく書かれています。
特にこの書名にもなっている「置かれた場所で咲きなさい」については、置かれた場に不平不満を持つのではなく、どんなところに置かれても、そこで環境の主人となり自分の花を咲かせ、自分が笑顔で幸せに生き周囲の人々も幸せにすることが大切ということに、とても感銘を受けましたね。
また、改めて前向きに考えることや、心の持ちようを変えること、自分が積極的に動くこと、相手を100%信頼するのではなく98%信頼すること^_^;)、愛情ある言葉も大切ということがよく分かりました。
それから、著者の父親は昭和の大クーデター2・26事件の犠牲者とは驚きましたね。
「置かれた場所で咲きなさい」という本は、とてもオススメです!
以下はこの本のポイントなどです。
・私は変わりました。そうだ。置かれた場に不平不満を持ち、他人の出方で幸せになったり不幸せになったりしては、私は環境の奴隷でしかない。人間と生まれたからには、どんなところに置かれても、そこで環境の主人となり自分の花を咲かせようと、決心することができました。それは「私が変わる」ことによってのみ可能でした。いただいた詩は、「置かれたところで咲きなさい」の後に続けて、こう書かれていました。「咲くということは、仕方がないと諦めることではありません。それは自分が笑顔で幸せに生き、周囲の人々も幸せにすることによって、神が、あなたをここにお植えになったのは間違いでなかったと、証明することなのです。」私は、かくて、”くれない族”の自分と決別しました。私から先に学生にあいさつし、ほほえみかけ、お礼をいう人になったのです。そうしたら不思議なことに、教職員も学生も皆、明るくなり優しくなってくれました。
・現状よりもよくなる状態を”発展”と呼ぶのだとすれば、少なくとも人生においては、順風満帆の生活からよりも、山あり、谷ありの人生、失敗もあれば挫折も味わう、苦労の多い人生から立ち上がる時のほうが、発展の可能性があるということなのです。
・2011年3月11日の東日本大震災は、確かに千年に一度といわれる大災害でした。これによって、日本の未来への発展の青写真は大きく変わりました。個人の生活においても、家、家族を失い、職場は消失、または崩壊し、職を失った人たちにとって、”発展”という言葉は遠のいたかに見えます。しかし、にもかかわらず、この災害によって、未来への発展への道が閉ざされたと考えてはならないのです。後ろ向きでなく、前向きに考える時、この災害があったがゆえに、新しい知恵が必要とされ、人々の考え方にも革新が迫られています。長い目で見た時、この災害もきっと、未来への発展につながってゆくことを信じています。
・「受け入れる」ということは大変なことです。そこに行き着くまでには大きな葛藤があるでしょう。しかし、変えられないことをいつまでも悩んでいても仕方がありません。前に進むためには、目の前にある現実をしっかりと受け入れ、ではどうするかということに思いを馳せること。悩みを受け入れながら歩いていく。そこにこそ人間としての生き方があるのです。今あんが抱えているたくさんの悩み。それらを一度整理してみてください。変えられない現実はどうしようもない。無理に変えようとすれば、心は疲れはててしまう。ならば、その悩みに対する心の持ちようを変えてみること。そうすることでたとえ悩みは消えなくとも、きっと生きる勇気が芽生えるはずですから。
・幸せを他人まかせにしてはいけない、自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れることができるのだという真理です。便利さを追い求め、面倒なことを嫌いがちな現代の忘れ物の一つは、自分が動くこと、そして世の中を明るくしてゆこうという積極性なのです。
・子どもは親や教師の「言う通り」にならないが、「する通り」になる。子どもに何かを伝えるのに言葉はいらない。ただ、誠実に努力して生きていくだけでいい。
・自分のいのちに意味を与えることで、苦しい状況でも生きてゆくことができる。人は「愛する人のために生きたい」と、思うことでより強くなれる。愛は生きる原動力。
・悩みは、嫉妬に似ていると私は思っています。初めは小さかった悩みも、そこにばかり目をやっていると、どんどん雪だるまのように膨らんでいく。そして、転がりながら小さな悩みさえもくっつけて、自分ではどうしようもないほどに大きくなっていく。そうなる前に、もう一度客観的に自分自身を眺めてみることです。これまで持っていたものを失う。それは悲しいことです。しかし失ったものばかりを嘆いていても前には進みません。ふがいない自分としっかり向き合い、そして仲良く生きていくことです。まわりにはたくさんの人がいます。でも、24時間ずっと一緒にいるのは自分だけ。その自分を嫌うことなく大切にしてあげなくてはいけない。悩みを抱えている自分もまた、いとおしく思うことです。
「おれが邪魔なんだよ」と、母に洩らしていたという父は、戦争にひた走ろうとする人々にとってのブレーキであり、その人たちの手によって、いつかは葬られることも覚悟していたと思われます。その証拠に、2月26日の早朝、銃声を聞いた時、父はいち早く枕元の押入れからピストルを取り出して、応戦の構えを取りました。死の間際に父がしてくれたこと、それは銃弾の飛び交う中、そばで寝ていた私を、壁に立てかけてあった座卓の壁に隠してくれたことでした。かくて父は、生前可愛がった娘の目の前1mのところで、娘に見守られて死んだことになります。昭和の大クーデター、2・26事件の朝のことでした。父と過ごした9年、その短い間に私は一生涯分の愛情を受けました。この父の子として生まれたことに、いつも感謝しております。愛情の深さと歳月は比例しない。たとえどんなに短くても、本物の愛は心を充分に満たしてくれる。
・人間は決して完全にわかり合えない。だから、どれほど相手を信頼していても、「100%信頼しちゃだめよ、98%にしなさい。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい」といっています。人間は不完全なものです。それなのに100%信頼するから、許せなくなる。100%信頼した出会いはかえって壊れやすいと思います。「あなたは私を信頼してくれているけれども、私は神様じゃないから間違う余地があることを忘れないでね」ということと、「私もあなたをほかの人よりもずっと信頼するけど、あなたは神様じゃないと私は知っているから、間違っていいのよ」というと・・・。そういう「ゆとり」が、その2%にあるような気がします。
・マザー・テレサの修道会では、シスターたちの仕事の一つに、空腹の人たちへの炊き出しがあります。パンとスープを、列を作って待っている人々一人ひとりに渡す仕事です。何十人、時には百人以上の人々に配り終えて戻って来るシスターたちに、マザーは、その労をねぎらいつつも、次の問いかけを忘れません。「あなたたちは、受け取る一人ひとりにほほえみかけたでしょうね。ちょっと手に触れて、ぬくもりを伝えましたか。短い言葉がけを忘れはしなかったでしょうね」このようにすることは、渡す側にとっては、面倒なことだったかもしれません。しかしながら受け取る側にしてみれば、その日初めてもらえた人間らしい扱いだったに違いないのです。ソフトを組み込んでおけば、スープボウルの受け渡しはロボットにでもできます。むしろ効率的にするかもしれません。しかし、ロボットにできないこと、それは、「生きていてもいなくても同じ」と考えているホームレスの人たちに、「生きていていいのですよ」というメッセージを、ぬくもりと優しさで伝えるほほえみであり、短い言葉がけです。言葉には、そこに愛がこめられている時、起死回生の力があるのです。マザー・テレサはいっています。「私たちには偉大なことはできません。しかし、小さなことに、大きな愛をこめることはできるのです」
<目次>
はじめに
第1章 自分自身に語りかける
人はどんな場所でも幸せを見つけることができる
一生懸命はよいことだが、休息も必要
人は一人だけでは生きてゆけない
つらい日々も、笑える日につながっている
神は力に余る試練を与えない
不平をいう前に自分から動く
清く、優しく生きるには
自分の良心の声に耳を傾ける
ほほえみを絶やさないために
第2章 明日に向かって生きる
人に恥じない生き方は心を輝かせる
親の価値観が子どもの価値観を作る
母の背中を手本に生きる
一人格として生きるために
「いい出会い」を育てていこう
ほほえみが相手の心を癒す
心に風を通してよどんだ空気を入れ替える
心に届く愛の言葉
順風満帆な人生などない
生き急ぐよりも心にゆとりを
内部に潜む可能性を信じる
理想の自分に近づくために
つらい夜でも朝は必ず来る
愛する人のためにいのちの意味を見つける
神は信じる者を拒まない
第3章 美しく老いる
いぶし銀の輝きを得る
歳を重ねてこそ学べること
これまでの恵みに感謝する
ふがいない自分と仲良く生きていく
一筋の光を探しながら歩む
老いをチャンスにする
道は必ず開ける
老いは神さまからの贈り物
第4章 愛するということ
あなたは大切な人
9年間に1生分の愛を注いでくれた父
私を支える母の教え
2%の余地
愛は近きより
祈りの言葉を花束にして
愛情は言葉となってほとばしる
「小さな死」を神に捧げる
人名・用語解説
面白かった本まとめ(2013年上半期)
<今日の独り言>
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「置かれた場所で咲きなさい」という本は、1956年にノートルダム修道女会に入り、現在86歳のノートルダム清心学園理事長である渡辺和子さんが書いた本です。
この本では、その人生経験をふんだんに取り入れ、人生をよりよく生きる行動や考え方について、とても分かりやすく書かれています。
特にこの書名にもなっている「置かれた場所で咲きなさい」については、置かれた場に不平不満を持つのではなく、どんなところに置かれても、そこで環境の主人となり自分の花を咲かせ、自分が笑顔で幸せに生き周囲の人々も幸せにすることが大切ということに、とても感銘を受けましたね。
また、改めて前向きに考えることや、心の持ちようを変えること、自分が積極的に動くこと、相手を100%信頼するのではなく98%信頼すること^_^;)、愛情ある言葉も大切ということがよく分かりました。
それから、著者の父親は昭和の大クーデター2・26事件の犠牲者とは驚きましたね。
「置かれた場所で咲きなさい」という本は、とてもオススメです!
以下はこの本のポイントなどです。
・私は変わりました。そうだ。置かれた場に不平不満を持ち、他人の出方で幸せになったり不幸せになったりしては、私は環境の奴隷でしかない。人間と生まれたからには、どんなところに置かれても、そこで環境の主人となり自分の花を咲かせようと、決心することができました。それは「私が変わる」ことによってのみ可能でした。いただいた詩は、「置かれたところで咲きなさい」の後に続けて、こう書かれていました。「咲くということは、仕方がないと諦めることではありません。それは自分が笑顔で幸せに生き、周囲の人々も幸せにすることによって、神が、あなたをここにお植えになったのは間違いでなかったと、証明することなのです。」私は、かくて、”くれない族”の自分と決別しました。私から先に学生にあいさつし、ほほえみかけ、お礼をいう人になったのです。そうしたら不思議なことに、教職員も学生も皆、明るくなり優しくなってくれました。
・現状よりもよくなる状態を”発展”と呼ぶのだとすれば、少なくとも人生においては、順風満帆の生活からよりも、山あり、谷ありの人生、失敗もあれば挫折も味わう、苦労の多い人生から立ち上がる時のほうが、発展の可能性があるということなのです。
・2011年3月11日の東日本大震災は、確かに千年に一度といわれる大災害でした。これによって、日本の未来への発展の青写真は大きく変わりました。個人の生活においても、家、家族を失い、職場は消失、または崩壊し、職を失った人たちにとって、”発展”という言葉は遠のいたかに見えます。しかし、にもかかわらず、この災害によって、未来への発展への道が閉ざされたと考えてはならないのです。後ろ向きでなく、前向きに考える時、この災害があったがゆえに、新しい知恵が必要とされ、人々の考え方にも革新が迫られています。長い目で見た時、この災害もきっと、未来への発展につながってゆくことを信じています。
・「受け入れる」ということは大変なことです。そこに行き着くまでには大きな葛藤があるでしょう。しかし、変えられないことをいつまでも悩んでいても仕方がありません。前に進むためには、目の前にある現実をしっかりと受け入れ、ではどうするかということに思いを馳せること。悩みを受け入れながら歩いていく。そこにこそ人間としての生き方があるのです。今あんが抱えているたくさんの悩み。それらを一度整理してみてください。変えられない現実はどうしようもない。無理に変えようとすれば、心は疲れはててしまう。ならば、その悩みに対する心の持ちようを変えてみること。そうすることでたとえ悩みは消えなくとも、きっと生きる勇気が芽生えるはずですから。
・幸せを他人まかせにしてはいけない、自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れることができるのだという真理です。便利さを追い求め、面倒なことを嫌いがちな現代の忘れ物の一つは、自分が動くこと、そして世の中を明るくしてゆこうという積極性なのです。
・子どもは親や教師の「言う通り」にならないが、「する通り」になる。子どもに何かを伝えるのに言葉はいらない。ただ、誠実に努力して生きていくだけでいい。
・自分のいのちに意味を与えることで、苦しい状況でも生きてゆくことができる。人は「愛する人のために生きたい」と、思うことでより強くなれる。愛は生きる原動力。
・悩みは、嫉妬に似ていると私は思っています。初めは小さかった悩みも、そこにばかり目をやっていると、どんどん雪だるまのように膨らんでいく。そして、転がりながら小さな悩みさえもくっつけて、自分ではどうしようもないほどに大きくなっていく。そうなる前に、もう一度客観的に自分自身を眺めてみることです。これまで持っていたものを失う。それは悲しいことです。しかし失ったものばかりを嘆いていても前には進みません。ふがいない自分としっかり向き合い、そして仲良く生きていくことです。まわりにはたくさんの人がいます。でも、24時間ずっと一緒にいるのは自分だけ。その自分を嫌うことなく大切にしてあげなくてはいけない。悩みを抱えている自分もまた、いとおしく思うことです。
「おれが邪魔なんだよ」と、母に洩らしていたという父は、戦争にひた走ろうとする人々にとってのブレーキであり、その人たちの手によって、いつかは葬られることも覚悟していたと思われます。その証拠に、2月26日の早朝、銃声を聞いた時、父はいち早く枕元の押入れからピストルを取り出して、応戦の構えを取りました。死の間際に父がしてくれたこと、それは銃弾の飛び交う中、そばで寝ていた私を、壁に立てかけてあった座卓の壁に隠してくれたことでした。かくて父は、生前可愛がった娘の目の前1mのところで、娘に見守られて死んだことになります。昭和の大クーデター、2・26事件の朝のことでした。父と過ごした9年、その短い間に私は一生涯分の愛情を受けました。この父の子として生まれたことに、いつも感謝しております。愛情の深さと歳月は比例しない。たとえどんなに短くても、本物の愛は心を充分に満たしてくれる。
・人間は決して完全にわかり合えない。だから、どれほど相手を信頼していても、「100%信頼しちゃだめよ、98%にしなさい。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい」といっています。人間は不完全なものです。それなのに100%信頼するから、許せなくなる。100%信頼した出会いはかえって壊れやすいと思います。「あなたは私を信頼してくれているけれども、私は神様じゃないから間違う余地があることを忘れないでね」ということと、「私もあなたをほかの人よりもずっと信頼するけど、あなたは神様じゃないと私は知っているから、間違っていいのよ」というと・・・。そういう「ゆとり」が、その2%にあるような気がします。
・マザー・テレサの修道会では、シスターたちの仕事の一つに、空腹の人たちへの炊き出しがあります。パンとスープを、列を作って待っている人々一人ひとりに渡す仕事です。何十人、時には百人以上の人々に配り終えて戻って来るシスターたちに、マザーは、その労をねぎらいつつも、次の問いかけを忘れません。「あなたたちは、受け取る一人ひとりにほほえみかけたでしょうね。ちょっと手に触れて、ぬくもりを伝えましたか。短い言葉がけを忘れはしなかったでしょうね」このようにすることは、渡す側にとっては、面倒なことだったかもしれません。しかしながら受け取る側にしてみれば、その日初めてもらえた人間らしい扱いだったに違いないのです。ソフトを組み込んでおけば、スープボウルの受け渡しはロボットにでもできます。むしろ効率的にするかもしれません。しかし、ロボットにできないこと、それは、「生きていてもいなくても同じ」と考えているホームレスの人たちに、「生きていていいのですよ」というメッセージを、ぬくもりと優しさで伝えるほほえみであり、短い言葉がけです。言葉には、そこに愛がこめられている時、起死回生の力があるのです。マザー・テレサはいっています。「私たちには偉大なことはできません。しかし、小さなことに、大きな愛をこめることはできるのです」
<目次>
はじめに
第1章 自分自身に語りかける
人はどんな場所でも幸せを見つけることができる
一生懸命はよいことだが、休息も必要
人は一人だけでは生きてゆけない
つらい日々も、笑える日につながっている
神は力に余る試練を与えない
不平をいう前に自分から動く
清く、優しく生きるには
自分の良心の声に耳を傾ける
ほほえみを絶やさないために
第2章 明日に向かって生きる
人に恥じない生き方は心を輝かせる
親の価値観が子どもの価値観を作る
母の背中を手本に生きる
一人格として生きるために
「いい出会い」を育てていこう
ほほえみが相手の心を癒す
心に風を通してよどんだ空気を入れ替える
心に届く愛の言葉
順風満帆な人生などない
生き急ぐよりも心にゆとりを
内部に潜む可能性を信じる
理想の自分に近づくために
つらい夜でも朝は必ず来る
愛する人のためにいのちの意味を見つける
神は信じる者を拒まない
第3章 美しく老いる
いぶし銀の輝きを得る
歳を重ねてこそ学べること
これまでの恵みに感謝する
ふがいない自分と仲良く生きていく
一筋の光を探しながら歩む
老いをチャンスにする
道は必ず開ける
老いは神さまからの贈り物
第4章 愛するということ
あなたは大切な人
9年間に1生分の愛を注いでくれた父
私を支える母の教え
2%の余地
愛は近きより
祈りの言葉を花束にして
愛情は言葉となってほとばしる
「小さな死」を神に捧げる
人名・用語解説
面白かった本まとめ(2013年上半期)
<今日の独り言>
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