A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

八十八ヶ所巡礼@下北沢 CLUB Que 2012.12.7 (fri)

2012年12月09日 00時28分10秒 | 素晴らしき変態音楽


八十八ヶ所巡礼ワンマンツアー○△□
"八十八ヶ所巡礼 2デイズ ワンマン"

日本の誇る変態プログレ妖怪バンド八十八ヶ所巡礼(以下八八)の年末東京2Days初日。以前も書いたがこのバンドのスタンスは極めて独特である。メディアへの露出は殆どない。ライヴやCDのフライヤーを作らない。広告は打たない。映像はPVしか公表しない。オフィシャルサイトではライヴ/ディスコグラフィ/バイオ以外の情報は掲載しない。ライヴのMCでも告知はしない。ファンはライヴ会場の物販での掲示かサイト/ツイッター@88kasyoでしか新しい情報を得ることはできない。そんなフリーメイソンめいた秘密工作による口コミだけで確実にCDは売れライヴもソールドアウト。現代日本のロック・シーンの七不思議のひとつである。

2010年にゆらゆら帝国が解散したときファンの間で次のおススメは誰?というネタがネットで盛り上がった。ジャックス、裸のラリーズ、割礼、ボアダムス、ヒカシュー、INU(町田町蔵)などベテランから嘘つきバービー、シベールの日曜日、BO NINGEN、蛸地蔵、オシリペンペンズなど新世代バンドの名が挙がる中で八八もかなりの支持を集めた。これらのバンドを見ると明らかに日本ロックの本流から外れた一種独特な隠花植物的(アングラとは言いたくない)な雰囲気を持つアーティストばかりである。音楽性には想像以上の振り幅があるが、この中でも八八のプログレ+メタル+仏教をごちゃ混ぜにしたスタイルはユニーク極まりない。また「親孝行バンド」「日本万歳!」と右翼的な決め台詞で煽る姿勢もウィットに富んでいて面白い。もしかしたら大真面目なのかもしれないが。

CLUB Queのキャパは280人。二日間で560人。観客は圧倒的に20代の若者である。ヴィレヴァン常連風のサブカルっぽい男女が多い。下北沢は八八のホームグラウンドでもあり、高円寺を中心とする中央線文化とはひと味違う洗練された香りがある。左のマーガレット廣井側に女子が、右手のKatzuya Shimizu側にギター小僧らしき野郎共が集中する"右高左低"型。これは新生不失者と同じ構図である。ギターソロでShimizuが前方に出てくると観客が腕を上げて歓声を上げ、それに応えてShimizuもメタルギターヒーロー宜しくエビ反りや歯弾き・背中弾きなどトリッキーな奏法で煽る。激しいビートはギターもベースも必要以上にクネクネ動き回り変拍子を多用した複雑なものだが客はモッシュで盛り上がりっぱなし。新曲を2曲披露した。一聴して八八とわかる変態ナンバー。前方はかなり熱くなっており、普段あまりMCをしないマーガレットが「真ん中の方の女子たち辛くないかい?」と気遣う場面も。アンコールを含めて110分のステージだったがそこで鳴らされた音数は普通のロック・バンドの倍の高密度の濃厚な演奏だった。演奏力では今の若手の中でも群を抜いて優れていることは間違いない。このブログでもライヴ・スケジュールを告知するので是非ライヴを体験することをおススメする。



物販で八八初の公式グッズ「オヘンロさん」が販売されていた。キモかわいい素敵なヤツ。


フラッシュ・ディスク・ランチがやっていたので10年ぶりに顔を出す。アナログ盤オンリーで頑張っている貴重なレコ屋である。店長の椿さんに「お客さん向かいのライヴの帰り?」と尋ねられ何???と思ったらこの日は下北沢GARDENでカクタスの来日公演だった。やはりオヤジロック好きは隠しようがないようである。

今日八八
明日キノコ
いと楽し

俗世の姿が想像出来ない八八のメンバーであるが、Katzuya Shimizuのバンド外活動を発見した。ギター小僧&オヤジは参加してみてはいかが?→コチラ

<八十八ヶ所巡礼ライヴ・スケジュール>
12/14(金)・15(土) 2days 天王寺fireloop
コメント (2)
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