大友良英 4デイズ 8連続公演
29日【夜】ノイズ電車 in PITINN
jojo広重、junko、美川俊治、広瀬淳二、大友良英
恒例年末大友良英8連続公演は、この1年にやったライブの中でも特に印象に残ったものをさらにパワーアップしての大特集です。(中略)3日目は福島市内を走る電車を占拠して行われた狂気の「ノイズ電車」をPIT INNに持ち込みます。この日ばかりは何が起こるか一切の保証はしません。
(PIT INN INFORMATION WEBより)
8月25日にフェスティバルFUKUSHIMA!のイベントのひとつとして開催されたノイズ電車・ノイズ温泉は参加者が限定されていたこともあり当ブログも含め参加者・出演者からの情報・ツイートなどで話題になり大きな関心を呼んだ。今年はJAZZ非常階段やBiS階段、FREEDOMMUNE 0<ZERO>への出演、「蔵六の奇病」発売30周年とそれに絡むアルケミーレコード作品のメジャーレーベルからの再発など話題満載の非常階段&JOJO広重が大きくクローズアップされた一年だった。非常階段絡みの様々なライヴ/トークショー/メディア露出が行われ、そこで必ず話題になるのがノイズ電車のことだった。それじゃそれを再現しようと大友良英氏が年末ピットイン公演で企画したのがこの日のイベント。
ノイズ電車については出演者も「復興には全く役に立たないアホな企画だった」と語っている。それを再現するというのだからアホの二乗のライヴに間違いない。当日まで出演者以外の情報はなく広重氏の度重なる告知ツイートも謎に包まれていてワクワクさせてくれた。
ピットインに着くと開場時間間近にも関わらず角材や木板が運び込まれハンマーやドリルの音がしている。大友氏が「ピットインに電車を再現する」と言っていた通り会場を電車に改装している模様。10分遅れで開場、中に入って納得。確かに電車の再現には違いない。でもこれってドリフじゃね? SEに電車の走行音を流せば旅情があるのになと思った。開演時間を過ぎてもスタッフがPAやモニターの調整を続けている。
客電が落ちPAから「ソウル・トレイン」が流れる。なんとオヤジギャグで来たか!客席からくすくす笑いが起る。出演者が自ら椅子を持って登場し並んで座る。美川氏の鉄道員のコスプレに笑。この時点で満員の観客は今日がまともなライヴじゃないことが理解出来た筈。ってか最初から判るって。
ノイズ電車を2セットやるのもおかしいので第1部はトークショー。広瀬氏がこういう場に参加するのは最初で最後だろうと言っていたが結局殆ど話さなかった。ノイズ電車・温泉の企画者doubt musicの沼田順氏も加わりイベントの裏話や苦労話が披露される。例によって「Twitter、Facebook、ブログ等には絶対書いちゃダメだよ」という話題ばかりだったので内容は割愛。ノイズ電車の動画がYouTubeで公開されているので海外でも話題になり「FUKUSHIMAが大変なことになっている!」「これは放射能の影響か?」など大きな反響があったとのこと。スタッフの苦労話を聞くにつけ世界的に類のない奇跡的なアートイベントだったと実感。
第2部はいよいよノイズ電車の再現。このためにわざわざ飯坂電車で撮影してきたというビデオを壁に投影。ノイズ車掌の発車のアナウンスと同時に美川氏がノイズ開始。駅に停車するたびにJUNKOさん→広瀬氏→大友氏→広重氏の順で登場。本当の電車ではそれぞれがバラバラに演奏していて全体像が掴めなかったので一同に会しての演奏はこれまた面白い。福島のデザイナーが1時間で設営した電車のセットを破壊する大友氏。つり革に掴まってシャウトするなにげにお茶目なJUNKOさん。行くぞーっと叫んで客席へ乱入する広重氏。全員が演奏を楽しんでいるのがよく分かる。年忘れの乱痴気騒ぎに観客も大歓声の盛り上がり。大友氏がトークで語ったように「100余年のジャズの歴史上電車をやるのは初めて」という凄いんだかアホなんだかよく判らない(たぶん後者)画期的ライヴだった。
(撮影・掲載に関しては出演者・会場の許可を得ています)
▼乗車記念にサイン入つり革を購入
▼10個限定で販売されたJOJO広重特製「ノイズ福袋」。超お買い得!
ノイズだよ
全員集合
電車でGO!
大友さん、来年のフェスティバルFUKUSHIMA!の「役立たず企画」にも期待しています。特にあの方を是非!!!